Exhibition Footprint:a piece of space APS

〒104-0061 東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル511 [地図]
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休廊:
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イメージ 展示名 開催期間 概要
小林俊哉 2016年12月3日~2016年12月10日 奥野ビル511号室において2004年11月にオープンしたa piece of space APSは2016年末日を持ちまして事務所のみとなり、同室でGallery Nayuta(元マキイマサルファインアーツの佐藤香織主宰)がオープンする運びとなりました。 APSからNayuta に移行するにあたり、「小林俊哉展」を開催いたします。開期前半にAPS従来の1点展示を、そして展示替えをし、後半はGallery Nayuta としてスタートを切ります。 小林俊哉は 2005-06年に文化庁芸術家海外研修でハンブルグに、2012年にはルツェルンに滞在。日本では森美術館、国立新美術館、大阪府立現代美術センターなど、そしてヨーロッパ各地の美術館やギャラリーで多数発表。また、ハンブルグ市公共事業による永久設置などパブリックアートやアート・フェアの実績があり、レジデンシ―にも積極的に参加してきました。APSでは2004年のオープン企画展に、そして2008年にはAPSを含め奥野ビル内5ヵ所で個展を開催。マキイマサルファインアーツでは個展とグループ展多数に出品しています。 記念すべきAPSからNayutaへの架け橋となる展覧会。近年の様々な出来事に対する小林の想いを植物に投影した新作群をお楽しみ下さい。 この機会にぜひご高覧くださいますようお願い申し上げます。 企画:南平妙子 佐藤香織 開期/Period: APS: 2016年12月3日 (土)-10 (土) / Dec. 3 (Sat.) – 10 (Sat.), 2016 (休み:4日/closed on the 4th) Nayuta 2016年12月12日(月)ー25日(日)/Dec.12 (Mon.) – 25 (Sun.), 2016 (休み:火曜/closed on Tue.) 時間/Hours:12:00-19:00 -------- 関連企画: ギャラリー・カメリア 502号室のギャラリー・カメリアとAPSの共催展に参加して頂いた作家を中心に、カメリアでも下記のように展覧会が開催されますので、併せてご高覧ください。 face to faceシリーズ#11 『白群』 会場:ギャラリー・カメリア (原田直子主宰) 2016年12月20日(火)-12月25日(日) (1/25(日)は17:00まで) 2017年1月14日(土)-1月22日(日) (1/19(木)休み。日曜は17:00まで。) 前・後半で作品一部展示替あり。 (詳細 www.gallerycamellia.jp ) 参加作家: 青木聖吾、安藤栄作、石塚雅子、岩尾恵都子、榎本裕一、越智貴雄、烏亭、ミオキサカ、小島敏男、小林俊哉、スザンナ・ニーデラー、永岡かずみ、平体文枝、堀由樹子、松本秋則、宮道知子、吉田重信
#34 平体文枝展 「小さく羽ばたく」 2015年3月16日~2015年3月28日 a piece of space APS では、企画展シリーズ“a piece of work”の第34 回として、#34 平体文枝展 「小さく羽ばたく」を3 月16 日(月)̶3 月28 日(土)に開催致します。APS では3 回目の個展 となる今回も同じフロアにあるGallery Camellia とあわせて、新作10 点あまりを展示いたします。 平体文枝は、今年1 月には、東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で開催された「クインテッ ドⅡ̶五つ星の作家たち」展に選出され、油彩とオイルスティックを幾層にも重ね豊かな色彩の景色 を操る中堅作家として改めて注目されています。 かつてゲーテは、色彩は「光と闇」その中間の「くもり」の中に存在し、受け手の内側で感覚的に生 まれるものであると色彩論で唱えました。厳しい冬とともに生きる能登半島の海辺で育った平体だか らでしょうか、暖かく芳醇な色彩の中に闇をも見出すことができる彼女の作品には、ゲーテの光と闇 を想起させ、自然と画家、鑑賞者によって成立する絵画世界がより強く感じられます。本展タイトル となっている「小さく羽ばたく」シリーズなど、近年の作品には小さな光の煌めきが描かれ、闇とく もりの世界が広く深くなっています。
スイス・日本国交樹立150周年記念企画展 ≪songs for a pigeon≫ Part II a piece of work シリーズ:#33 スザンナ・ニーデラー 2014年11月15日~2014年11月29日 APSはギャラリーカメリアと共に、スイス・日本国交樹立150周年を記念し、2004年より両ギャラリーにて企画展を開いてきたスイス・日本の作家たちを中心に展覧会を開催いたします。APSではこれまで継続してきた企画展シリーズ “a piece of work”として<songs for a pigeon>プロジェクトに参加するものです。Part Iは スイスに拠点をおいていた東亭順を、Part II ではスイス在住のスザンナ・ニーデラーの個展を開催いたします。 ギャラリーカメリア / Face to Face <スペース1> 2014年10月31日(金)ー11月11日(火) Face to Face #4 東亭順 2014年11月13日(木)-20日(木)  Face to Face #5 ダヴィド・ベルヴェガー 2014年11月22日(土)-29日(土)  Face to Face #6 アクセル・テップファー <スペース2>  2014年10月31日(金)―11月11日(火) Face to Face #7:  ダヴィド・ベルヴェガー、アクセル・テップファー、ヒルデガード・シュピールホファー、小林俊哉 2014年11月13日(木)―11月29日(土) Face to Face #8: スザンナ・ニーデラー、ゲルダ・マイゼ、山極満博 関連イベント: 【アーティスト・トーク+オープニングレセプション】10/31(金)17:00-19:00  小林俊哉 X 東亭順 トーク進行:菊池由紀子(アートコーディネーター) 【ギャラリー・トーク+オープニングレセプション】11/15(土)17:00-19:00 ダヴィド・ベルヴェガー x アクセル・テップファー xスザンナ・ニーデラー 通訳:岡本佐也加
スイス・日本国交樹立150周年記念企画展 ≪songs for a pigeon≫ Part I a piece of work シリーズ: #32 東亭順 2014年10月31日~2014年11月11日 APSはギャラリーカメリアと共に、スイス・日本国交樹立150周年を記念し、2004年より両ギャラリーにて企画展を開いてきたスイス・日本の作家たちを中心に展覧会を開催いたします。APSではこれまで継続してきた企画展シリーズ “a piece of work”として<songs for a pigeon>プロジェクトに参加するものです。Part Iは スイスに拠点をおいていた東亭順を、Part II ではスイス在住のスザンナ・ニーデラーの個展を開催いたします。 ギャラリーカメリア / Face to Face <スペース1> 2014年10月31日(金)ー11月11日(火) Face to Face #4 東亭順 2014年11月13日(木)-20日(木)  Face to Face #5 ダヴィド・ベルヴェガー 2014年11月22日(土)-29日(土)  Face to Face #6 アクセル・テップファー <スペース2>  2014年10月31日(金)―11月11日(火) Face to Face #7:  ダヴィド・ベルヴェガー、アクセル・テップファー、ヒルデガード・シュピールホファー、小林俊哉 2014年11月13日(木)―11月29日(土) Face to Face #8: スザンナ・ニーデラー、ゲルダ・マイゼ、山極満博 関連イベント: 【アーティスト・トーク+オープニングレセプション】10/31(金)17:00-19:00  小林俊哉 X 東亭順 トーク進行:菊池由紀子(アートコーディネーター) 【ギャラリー・トーク+オープニングレセプション】11/15(土)17:00-19:00 ダヴィド・ベルヴェガー x アクセル・テップファー xスザンナ・ニーデラー 通訳:岡本佐也加
#31 榎本裕一/ ENOMOTO Yuichi 2014年4月7日~2014年4月19日 「つゆもあり かへすがへすも思ひ出でて ひとりぞ見つる 朝がほの花」 これは花をこよなく愛した平安末期の歌人、西行の歌です。朝に咲いて夜には萎んでしまう朝顔の花に露が溜まっている、その景色に人生の無常さをみているのでしょうか。 榎本裕一(えのもとゆういち)もまた花に魅せられ、植物に一時だけ宿る色を表現してきました。引き込まれるかのような奥行き感は、車の塗装などに使われているウレタン塗料を木や金属などの支持体に何層も塗り重ねては磨き、また重ねるという作業を気が遠くなるほど繰り返すことで獲得され、呼吸するかのような揺らぎある植物の色そのものを画面に留めています。朝顔がアトリエの庭に咲き深い藍から葡萄色そして紅に移ろう様に魅せられながら、3年かけてやっと満足できる作品へと結実しました。 本展ではAPSと同じフロアにあるGallery Camelliaと2会場にて同じ朝顔をテーマにした作品を展開します。究極のホワイトキューブのAPSと自然光溢れるGallery Camelliaの対照的な空間で、この朝顔が息づく様をぜひご高覧頂ければと思います。 三ツ木紀英
face to face III:岩尾 恵都子展 2013年12月16日~2013年12月21日 a piece of space APSとギャラリー・カメリアの共同開催による、“face to face III:小島敏男・石塚雅子・岩尾恵都子展” をご案内いたします。 カメリア主宰、原田直子の企画により、カメリアでは3人展を、そしてAPSでは3人の個展を1週間ごと入れ替える形式で開催いたします。また、カメリアの新スペース「ギャラリーII」では、3人に加え、東亭順、平体文枝、宮道知子による小品も多数展示いたします。ぜひご高覧ください!
face to face III:石塚 雅子展 2013年12月9日~2013年12月14日 a piece of space APSとギャラリー・カメリアの共同開催による、“face to face III:小島敏男・石塚雅子・岩尾恵都子展” をご案内いたします。 カメリア主宰、原田直子の企画により、カメリアでは3人展を、そしてAPSでは3人の個展を1週間ごと入れ替える形式で開催いたします。また、カメリアの新スペース「ギャラリーII」では、3人に加え、東亭順、平体文枝、宮道知子による小品も多数展示いたします。ぜひご高覧ください!
face to face III:小島敏男展 2013年12月2日~2013年12月7日 a piece of space APSとギャラリー・カメリアの共同開催による、“face to face III:小島敏男・石塚雅子・岩尾恵都子展” をご案内いたします。 カメリア主宰、原田直子の企画により、カメリアでは3人展を、そしてAPSでは3人の個展を1週間ごと入れ替える形式で開催いたします。また、カメリアの新スペース「ギャラリーII」では、3人に加え、東亭順、平体文枝、宮道知子による小品も多数展示いたします。ぜひご高覧ください!
APS+巷房共同開催展:スザンナ・ニーデラー/SUSANNA NIEDERER 2013年5月20日~2013年6月1日 スイスの作家、スザンナ・ニーデラーの個展を奥野ビル内の4ヵ所 (巷房1、巷房2、巷房階段下、APS)で、巷房とAPSが共同開催いたします。「人と人がわかり合うこと」という本質的なテーマに想いを馳せ、そのエッセンスを一貫したモチーフ“ellipse/楕円”(空白・欠如・ギャップ) に表現したインスタレーションと平面作品は、私たちを静謐な空間へと誘います。ニーデラーが生み出すたおやかな世界を体感して頂ければ幸いです。  企画:南平妙子
a piece of space APS #26 安藤 栄作 展 2013年3月4日~2013年3月16日 PSでは2回目の個展となる本展は、APSと同じフロアに あるGallery Camelliaも使い、壁面全面を覆うドローイングと最新彫刻作品10点余を展示致します。 自然とともに暮らす生活を求め、1990年に東京から福島県いわき市に移った安藤栄作(あんどうえいさく)は、東日本大震災時、福島第一原発から 30km圏内の福島県久ノ浜の海岸沿いに住んでいました。津波とその後の火災で家を失い、原発問題に直面した当事者として、避難した奈良から3.11後の 世界をどう生きるかを、講演や執筆活動そして作品制作を通して発信し続けています。 一打一打手斧を振り下ろし形作られるその彫刻は、常に物事の根源性を問い、私達の存在を肯定するものです。遅々として進まないかのような被災地の復興や脱原発社会への道のり・・・時に後退しているかに思える現状に怒り、絶望することもあります。だからこそ、この小さな展覧会で私達が何者であったのかを思い出したいのです。企画:三ツ木紀英/ Norie Mitsuki 『バックのドローイングは福島第一原発。 僕らはどんな状況にあっても光を生み出すサナギのようなもの。 男性は女性のたおやかさと朗らかさを、 女性は男性の気高さと誠実さを愛する。 その行為そのものが光で、二つが合わさると光はより増幅される。 原発事故とその後の落胆だらけの様々な出来事、 そんなものに魂まで絡め捕られていてはいけない。 今こそ自分自身が光のさなぎであることを思い出し、 男性は女性を女性は男性を大切な存在として誠実に愛し、 その光で世界を満たす時だ。』 安藤栄作(彫刻家)
APS企画展シリーズ:#25 小島敏男 2012年5月30日~2012年6月16日 小島敏男は1980年代初頭より東京をベースに、埼玉県立近代美術館の「現代美術の祭典」(立体部門最優秀賞と10回記念賞を受賞)、峯村敏明企画の「平行芸術展」に参加、そしてアメリカやドイツで発表するなど、現在に至るまで多数の展覧会を開催し、地道な活動を展開し続けています。 小島の彫刻は、大地にしっかりと根を下ろした樹の幹の中から、葉が生まれ出て寄りそうような調和を感じさせます。近年、生い茂る葉がより具体的な様相を呈していますが、それらはまるでそっとこちらを見ているかのようです。「私達は何を見ているのか」とひたすら作家が自問し続けることで立ち現れる、無言に佇む世界をぜひご高覧ください。 企画:南平妙子
#24平体文枝展 「池のおもてを見つめていると」 2012年4月9日~2012年4月21日 平体文枝は、筑波大学芸術専門学在学中から都内のギャラリーでコンスタントに発表。2002-03年に文化庁研修助成を受けベルギーに一年滞在し、制作を深めてきました。独特な中間色と色の組み合わせで、風景の一部や心象風景、時にテキスタイルの模様かのような抽象作品を制作してきました。その画面は油彩とオイルスティックで何層にも重ねられ、しっとりと肌理細かな画面は空間に溶け込んでいくかのような仄かな光を放っています。  近年は抽象化を深め、いかに少ない筆致で奥行きとイメージの拡がりを作り出すかに挑戦してきました。まだ乾ききらない画面や筆致の上に筆を走らせることで、向こう側に溶け込むような奥行きと風が吹くかのような清々しさを生み出すことに成功しています。油絵具の中に果敢に踏み込むことで、その特長を引き出し、新たな世界観を私たちの目の前に現出します。2009年以来、2回目の個展となる今回も奥野ビルのAPSと同じフロアにあるGallery Camelliaの2会場にて、新作10点あまりを展示いたします。
隠崎麗奈×宮道知子 "nowhere better than this place" 2011年12月5日~2011年12月17日 隠崎麗奈(かくれざき・れいな)は気に入った雑貨の色や形の要素を分解、再構成し、FRPと塗装の確かな技術で、どこか懐かしくキュートな造形を作り出してきました。武蔵野美術大学院彫刻コース卒業後、東京を中心に発表。最近は都市空間での作品展にも選ばれる等、活躍の場を広げています。宮道知子(旧:下嶋知子)は京都造形芸術大学在学中から作品を発表し始め、大学院終了後、関西中心に活動。目映い木漏れ日や湖面に映る森、柔らかな光に包まれた木立を、幻想的ともいえる光の風景として描いてきました。今回は静物をモチーフとした作品にも挑戦しています。 ごく日常的な風景や物を取り上げながら、非日常への扉となる作品をつくってきた隠崎と宮道。本展覧会は奥野ビル独特の空間を生かし、APSを「屋外」カメリアを「室内」に見立て、彼女達が平面と立体でコラボレーションします。どこかで目にしたような景色でありながら、どこでもない空間が立ち現れるのを、体験していただければと思います。
APS企画展シリーズ:#23 東亭順 / Jun Azumatei 2011年10月7日~2011年10月22日 APS企画展シリーズ:a piece of workの第23回東亭順の個展は、“Face to Face:東亭順/Hildegard Spielhofer”プロジェクトに参加する形で 2011年10月7日(金)から22日(土)まで開催いたします。また、2週目にあたる10月17日から22日まで、同じ階にあるプラットフォーム・スタジオで東亭&シュピールホファーの2人展も開催いたします。新しい手法で制作した作品一点でAPSの空間を息づかせてくれます。日本での3年ぶりの東亭の発表をこの機会にぜひご高覧ください。
#22 スザンナ・ニーデラー/SUSANNA NIEDERER: TOKYO HANNA 2011年5月25日~2011年6月11日 スイスの作家ニーデラーは2009年にAPSとGallery Jinで個展を開催後、2010年にアルテピアッツァ美唄で小林俊哉との2人展を、そして今春はチューリッヒで個展を開くなど活発に発表を行ってきました。また、チューリッヒにある駅の構内に大規模な作品を設置、そして現在は建設中のビル内にあるガーデン全体がニーデラーの作品として制作されているなど、パブリック・アートにおいても精力的に活動を展開しています。 「無言のうちに語る花」を思い起こさせてくれる“TOKYO HANNA”では、一貫したモチーフである“ellipse/エリプス/楕円”(空白・欠如・ギャップ)を指標に、観る者を深い静寂と安らぎに包まれた世界に招いてくれることと思います。この機会に、ぜひご高覧いただければ幸いです。 企画:南平妙子
#21 山本一弥展 ”リバース” 2010年12月1日~2010年12月18日 2010年の締めくくりとして、12月1日(水)よりAPSにて山本一弥展"リバース"がスタートいたします。最近は海外での個展のほか、企業のオフィス空間のためのコミッションワークを手がけるなど、若手彫刻家として 着実に活動の場を広げている山本一弥。今回はAPSと同じフロアーにあるGallery Camelliaの2会場で展示します。山本一弥(やまもとかずや)は、合板や透明樹脂を使い、見るもののを一瞬思考停止させるような彫刻作品を発表してきました。02年に武蔵野美術大学大学院造形研究科を卒業後、巨大なキューピーの頭や天井にも届く逆さで頭のない子鹿の肢体やなど、合板を高く積み重ね削りカラフルでポップに造形した作品を発表。04年には第10回ADSP (Art Documents Support Program by SHISEIDO)に選ばれました。可愛らしいはずのモチーフに宿る奇妙さは、喉の奥にひっかかった魚の骨のようにいつまでも頭に残ります。近年はヒューマンスケールになったものの、ガウンや靴、身体の一部のような何かが左右シンメトリーに開かれ、それは柔らかいのか固いのか、湿っているのか乾いているの か、美しいのか気持ち悪いのか、存在するのかしないのか、、、私たちの感覚を引き裂き、判断を宙づりにします。APSとカメリアで展開する2つの世界。是非ご高覧頂ければと存じます。
#20 石塚雅子展:夜と昼 2010年9月8日~2010年9月25日 石塚雅子は1989年に女子美術大学を卒業。1990年に作品の発表を始め、その後、「現代日本美術展」(1994年東京都美術館)、INAXギャラリー(1993年)、ギャラリー日鉱(1998年)、うらわ美術館(2001年)、「TAMAVIVANT」(1993年と2008年)、と活発な活動を続けてきました。 1990年代を通し、求心力のある螺旋・渦巻状の抽象表現を発表し、注目されましたが、2000年に入るとその手法を一変させ、木々や花に寄り添い、線を1本1本描写し始めました。 2008年にAPSで展示した作品は、空間から「庭」を見渡すかのように壁面3面を使い、観るものを木々の合間から「庭」の彼方へと案内してくれたのです。 そして、手法を変えてから10年にあたる今展の作品では、2008年に現した「彼方へと繋がる時空」が螺旋を描くように「彼方からやってくるもの」と調和し、循環していく深遠なる世界を写し出しています。 APSとギャラリー・カメリアの異なる2つの空間で繰り広げられる石塚の「夜と昼」をこの機会にぜひご高覧ください。     
#19 岩尾恵都子展 2010年7月14日~2010年7月31日 APS企画展シリーズ: a piece of work の第19回として、岩尾恵都子展を2010年7月14日(水)から31日(土)まで開催いたします。APSでは2005年に第1回目の岩尾恵都子展を開催いたしましたが、第2回目にあたる今展は、APSとギャラリー・カメリアの2か所での共同開催とになります。岩尾は、2006年に大規模な個展をギャルリー東京ユマニテと第一生命南ギャラリーで行いました。その後、2007年の個展を経て、今展は実に3年ぶりの発表となります。この間、岩尾は従来の広い茫漠とした安堵と不安の世界の中に、「日常生活」を含めた世界を表現してこそ「自分」であるとし、さまざまな試みを通して模索を続けてきました。その追究から辿り着いた、より全体的な「今の自分」を今回の展示で見せてくれることでしょう。
a piece of work #18 北城 貴子 展 2010年4月7日~2010年4月24日 北城貴子(ほうじょうたかこ)は、近年、風にそよぐ草花の上に降り注ぐ光、深緑の樹林に射し込む 木漏れ陽や土から立ちのぼる香気などを軽快な筆致で伸びやかに描いてきました。場のもつ湿度や 温度、音や匂いまでありありと現出させてしまうその画面は、単なる風景画とは括れない臨場感を たたえています。 04 年に京都市立大学大学院博士課程を修了。 水面のさざなみの乱反射や木漏れ陽の光の粒子の揺 らめきといった景色の断片を描いた、ピンクや紫といった一定のトーンの色彩が響き合うペインタ リーな抽象作品で知られ、同年のVOCA 展に選出されるなど早くから注目されてきました。06 年 大原美術館レジデンスプログラムの滞在制作は1つの転機となり、樹木のかたちが現れる具象的な 画面でその時そこに在る光を捉え、瑞々しい生命力やその場の感興で見る人を釘付けにする独自の 境地を確立しました。 一貫して北城が描いているのはその時そこに在る光であり、場に立ちのぼる感興です。新作は、草 花の上に降り注ぎ拡散する眩い光を描いた作品。APS 空間をどのような光で満たしてくれるのか、 皆さんにもぜひ、ご高覧いただければと存じます。 三ツ木紀英
#17 : a piece of work 安藤 栄作 展 2010年1月13日~2010年1月30日 安藤栄作(あんどう・えいさく)は、彫刻用に材料を購入するのではなく、間伐材や家を取り壊す際にでる廃材など、自然と手元にやってきた木材に、手斧をひたすらに振り降ろし、叩くことで作品をつくりだしていきます。東京生まれの安藤は、自然とともに暮らす生活に憧れ、1990年福島県のいわき市に移り住みました。森の中や海辺に住まいその時に感じるままに生み出される作品は、いわきの森や海の上を吹き抜ける風、土地からの蒸気をたっぷりふくんだ雲、うさぎやいたちなどの動物の姿をかりた、いきとし生ける万物の精神です。あらかじめ決めた形をきっちりと作り出すというより、一打一打木と語り合いながら生み出されるその荒々しいテクスチャーと有機的なフォルムは、抽象や具象の境なく、存在の根源を思わせます。安藤にとって叩くこと(作ること)は、食べることや寝る事と並ぶ日々の生活の行為であり、アーティストであることが生活に根ざした必然だからこそ、その作品は逞しくわたしたちの命を讃えます。近年、その作品はより一層形作ることにとらわれず、勢いを増し、存在そのものへと立ち返っているように感じられます。APSの展示では、会場で描かれた壁面全面を覆うような大きなドローイングと、最新彫刻作品を展示いたします。常に変化し続ける安藤が、2010年の今このときに、APSの空間と対話し、どのような作品をつくりあげるか。みなさまと一緒に体験できればと思います。
#16 SUSANNA NIEDERER : GHP (5) TOKYO 2009年11月25日~2009年12月12日 今年の11月には大規模な個展をプファルツガレリー美術館(ドイツ)で、また10月にはファス・コンテンポラリー(ドイツ)で個展を開催するなど、精力的に活動を展開しているスイスの作家ニーデラーが、このたび、日本初の本格個展を、APS とGallery Jin(11月28日-12月20日)で同時開催いたします。自身にとって文学、音楽、美術が身近なものであることから、ニーデラーはこれらの接点を模索し始める。そして、それらに共通して存在する「空白」を、“ellipse/エリプス/楕円”というモチーフを通じて視覚的に表現するに至る。例えば、音楽や言葉の「間」、そして絵画作品の「空白」は描写とともに表現として重要な役割を担う。この「空白」や「間」は聞く/観る/読む側に解釈の自由を与える。彼女は “ellipse”の語源である、不在・欠如・ギャップを視覚表現を通じ示唆する。ニーデラーの作品はけっして何かを強く主張することはなく、エリプスをさまざまに表現することで存在と不在の両義性、中間にあるもの、ギャップや欠如を静寂なる空間に表し、見る者の意識を覚醒する。ニーデラーの作品は、非常にシンプルなフォルムの中に、温かさと研ぎ澄まされた美しさを併せ持っている。見る者はいつの間にか惹きつけられ「空白」の世界へと誘われる。この機会に、ニーデラーの静かなる表現が伝える力強さを多くの方々に体感して頂ければ幸いである。
#15 榎本祐一展 2009年8月26日~2009年9月12日 榎本裕一(えのもとゆういち)は、薄い木製の挽き物に車の塗装などに使われ ているウレタン塗料を塗り重ね、植物の色彩がもつ普遍的な美しさを、円形の漆 器のような3次元の形体に描き出す作品を制作してきました。実際の花を手元に 置き間近に観察しながら、エアスプレーで何層にも色を重ねては表面を磨き、色 彩をあらわにしていきます。一見、単色の色面にみえますが、何層にも重ねられ た複数の色のグラデーションは深い奥行きを生みだし、いくら見ても見飽きない豊かさを湛えています。07年には挽物の支持体から、塗料だけをはがし、直径約10cmの塗膜だけで自立する作品を発表しましたが、それとは対照的に本展のメイン作品は、アルミを支持体にした直径90cmの円形の大作に挑みます。新作15,6点あまりを、APSと同じフ ロアにあるGallery Camelliaと2会場にて展示。Camelliaでは、塗膜の花をブーケのようにみたてたインスタレーションと、壁面に直接描く作品を展示します。これまでの榎本の一つの集大成となる展覧会となるはずです。
#14 柴川敏之展/SHIBAKAWA Toshiyuki: PLANET WALL 2009年6月21日~2009年7月11日 柴川敏之は「2000年後の41世紀に、我々の現代社会が“化石”として発掘されたとしたら?」という壮大なテーマで、1995年頃からインスタレーションの制作・発表を続けている。もともと平面作品から活動を始めた柴川は、油彩で古い建築物をモチーフに制作していた時期もあり、また、2005年にはVOCA展に選ばれるなど、平面による表現も高く評価されている。柴川は、私たちが日常で使っている物が41世紀に「化石」として発掘されたと想定した作品を制作し、こららを様々な空間に配置して2000年後の世界を作り上げている。「化石」作品は、土・砂・貝殻等で作った独自の絵の具を、身近なものたちに平面を描くように20層も丹念に塗り重ね、本物と見まがうほどの完成度にまで仕上げる。平面の追究によって得た表現力と立体とを融合させた独創的な展示により、柴川は観る者を視覚的な美しさから、過去、未来、そして現在、と時代の交錯する世界へと誘う。「化石」の舞台は様々で、歴史の横断の場を作り、「2000年後を考えることは、現在を考えることである」という理念に基づいて、意欲的に制作発表を続けている。今展の「PLANET WALL」は、APSの小さな空間自体を「2000年後の洞窟」とし、化石となった今世紀の様々な日用品による構成で、41世紀に発掘された“現代文明の地層”をインスタレーションとしてみせる。また、そこには過去・現在・未来を生きる「2000 年後の龍」がどこかに潜んでいるらしい。本展を通して、2000年後の未来の視点で現代社会と向き合い、今後の方向性を探る機会になれば幸いである。
a piece of work #13 平体 文枝 展「終わりと始まり」 2009年5月6日~2009年5月23日 平体文枝(ひらたいふみえ)は、1994 年の第一回VOCA 展に最年少26 才で取り上げられてから、コンスタントに東京と大阪で発表してきました。2002-03 年には文化庁研修助成を受けベルギーに一年滞在し、制作を深めてきました。彼女は、油彩とオイルスティックで微妙な中間色の画面を作り上げ、抽象と具象のはざまで常に画面の向こう側をどう2次元の中で表現するかを追求しています。柔らかな色彩とそのグラデェーションの豊かさ、オイルならではの光を讃えたマチエールの美しさに目を惹かれます。平体は、作品について語るときに荘子の「胡蝶の夢」の話をよくします。荘周が蝶になった夢を見て、蝶として大いに楽しんだが、夢から覚めたときふと思うのです。荘周が夢をみたのか?蝶が荘周の夢を見たのか?はたしてどちらだったのか。平体の作品は現実と非現実の狭間に揺らぐ夢。豊かな夢の波間に漂う愉しみを味わっていただければと思います。今回は、APS だけでなく、同じフロアにあるGallery Camellia のスペースをお借りして、2会場にて、新作20 点あまりを展示。また、本展開催に伴い、ポストカードサイズの作品冊子(テキスト執筆:大谷省吾/国立近代美術館主任学芸員)を発行いたします。
本田健 2008年11月26日~2008年12月13日 本田健は20年以上前に遠野に移り住み、近くの山野の光景やその暮らしを作品にしています。冬は室内でも氷点下になることがあるという茅葺き屋根の古民家に住まい、日々淡々と、鉛筆で写真から克明に描き出す作品を制作しています。グリットに区切り一升ずつ端から淡々と写し取るミニマルな作業で、一日を終えると「ごちそうさま」という気持ちになるという本田。大きな作品になると一年近くも及ぶという、作家の身体的精神的な持久力を思うと気が遠くなります。 先週、遠野は初積雪したそうです。新作をどうぞお楽しみください。企画:三ツ木紀英
松本秋則 2008年9月24日~2008年10月11日
エディション・プラス 片山雅史展 2008年8月20日~2008年8月30日 1980年代関西で作家活動を開始した片山雅史は、風をテーマとした抽象絵画で注目を集め、数多くの国内外の美術館やギャラリーでの展覧会に参加してきました。ニューヨーク(1989年)やロンドン(1995年)でも滞在、制作・発表しています。2001年から本格的に制作されてきた絵画シリーズ「皮膜」は、視覚と視覚以外の知覚の関係、また目に映る形と色とそれらが認識されることとの関係の面白さに魅入られて作られてきました。今回は、新作版画「皮膜2007- 向日葵」4点に加え、新作タブロー数点を展示いたします。
石塚雅子展-庭- 2008年6月25日~2008年7月12日 石塚雅子は1990年代を通し、求心力のある渦巻状や円形のモノクローム抽象作品を制作していましたが、2000年、ヨーロッパで観た古典絵画と帰国してあらためて向き合った日本の風土に感銘を受けたことを境に、描き方が一変します。一からやり直すかのように、石塚は自分のアトリエに面した庭に入り、草または花と向き合い、それを写生することで、内側に流れるものを描き出すことに焦点をおくようになり、一個の命からまわりの木々、そして空へと、自然の中での営みや関係、そして命の循環へと視点を広げていきました。一貫して底に流れるテーマである「命」とどこまでも真摯に対峙する石塚の姿勢から生み出された新作は、APS空間から「庭」を見渡すように壁面3面を使い、観る者を自然界へと案内してくれることでしょう。
KOBAYASHI Toshiya 2008年3月10日~2008年3月22日
盆景 -my favorite garden- 2007年11月21日~2007年12月8日 安藤栄作 / 榎本裕一 / 小島敏男 / 早川陽子 / 平体文枝 / 北城貴子 / 山本一弥
edition+ 平体文枝展 2007年2月7日~2007年2月17日
正木隆展 2006年12月21日~2007年12月23日