Exhibition Footprint:LIXILギャラリー

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イメージ 展示名 開催期間 概要
「クリエイションの未来展」第11回 伊東豊雄展 Toyo Ito Exhibition 「新しいライフスタイルを大三島から考える」 2017年4月1日~2017年6月18日 建築家 伊東豊雄氏の提案する、日本の伝統文化の記憶を蘇らせる新しい暮らし 大三島を舞台にした2017年度10のプロジェクト 「クリエイションの未来展」の第11回となる今回は、建築家の伊東豊雄氏による「新しいライフスタイルを大三島から考える」を開催します。本展は2011年の「今治市伊東豊雄建築ミュージアム」の開館以来、訪れる人を魅了してきた瀬戸内海芸予諸島に位置する大三島を舞台に、伊東氏が考える新しいライフスタイルの提案です。2015年に開催された伊東豊雄展「ライフスタイルを変えよう-大三島を日本で一番住みたい島にするために」(LIXILギャラリー)に続き、これまでの活動から生まれた品々の展示と2017年度に行われる新たな活動内容を紹介します。会場では2017年度に行われる予定の10のプロジェクトを写真や模型、映像で紹介します。またトランスポーテーションシステムについては、ヤマハ発動機が開発したコンセプトモデル「05GEN」の実物を展示します。 伊東氏が明日のライフスタイルを考える基盤とする、日本の伝統文化の記憶を蘇らせる暮らしの試みです。 2017年度10のプロジェクト ① 「みんなの家」を一日一度は必ず寄ってみたい場所にします ② 「物々交換」によって都会と島の記憶を交換します ③ 「参道」を花と光で夢の道に変えます ④ 「公民館+図書館」を「みんなの広場」に変えます ⑤ 「農業」によって自給自足の生活を可能にします ⑥ 2020年に瀬戸内初のワインで乾杯します ⑦ 島の食材、島のワインで島の人の誕生日を祝う「オーベルジュ」をつくります ⑧ 海辺の小学校をロマンティックなホテルに変えます ⑨ 島の景色をゆったりと楽しめる電気自動車「縁側」を実現します ⑩ はじめてみよう大三島ライフ小さな移住計画
クリエイションの未来展 第9回 清水敏男監修 「スピリチュアル・イマジネーション 神馬啓佑+宮田彩加+山上渡」 2016年9月8日~2016年11月28日 スピリチュアル・イマジネーション 想像力のリアル 「クリエイションの未来展」第9回目となる今回は、美術評論家の清水敏男氏監修のもと、「スピリチュアル・イマジネーション」を開催します。 不穏で不透明な現代社会において、生きるために人々はあらゆる可能性について想像力を巡らせています。また、ものづくりにおいても想像力や閃きはその源となります。本展では想像力と霊性(スピリチュアル・イマジネーション)をテーマに制作をする同時代の若手作家3名の作品を展示します。 神馬啓佑氏は、2つの物事や概念の間に成立するものをテーマに、指で絵の具を使って描く指頭画やインスタレーション、ペインティングを制作します。 宮田彩加氏は、コンピュータミシンのプログラムにノイズを入れて生物の形態や物事の発生、進化の在り方を刺繍で表現します。 山上渡氏は、増殖と変容や結びつきをテーマに、粘菌や原始宗教、森羅万象など独自の神秘的な世界観を絵画や立体に表します。 そこには共通して、肌触りや触覚的など感覚的であること、生命や宇宙など大いなるものへの畏怖と敬仰の霊性があります。
「クリエイションの未来展」第8回 隈研吾監修 「Advanced Design Studies, The University of Tokyo. 新しい建築教育の現場」 2016年6月12日~2016年8月22日 「クリエイションの未来展」の第8回目となる今回は、建築家の隈研吾氏監修のもと、「T_ADS」(Advanced Design Studies, The University of Tokyo) の准教授小渕祐介氏による「新しい建築教育の現場展」を開催します。現在、構造家、デザイナー、設計家など役割を分断してつくられている建築は、今後コンピュータを媒介とすることで、全体をひとつとして考えることが可能になります。このことによって建築家の創造性や建築思想が大きく変わると言われています。より環境や自然の合理性に即した建築をつくるために、東京大学では、3Dモデリングを駆使したモデルを製作するデジタルファブリケーションを導入し、建築学生と建設関連企業が協働して実際に小さなパビリオンを建設する実践的な授業を始めています。本展ではこれらの教育とその可能性を映像、模型、図面によって紹介します。
「クリエイションの未来展」第7回 伊東豊雄展 「空気をデザインする ーみんなの森 ぎふメディアコスモスー」 2016年3月4日~2016年5月24日 「クリエイションの未来展」の第7回目となる今回は、建築家の伊東豊雄氏の展覧会「空気をデザインする‐みんなの森 ぎふメディアコスモス‐」を開催します。 「みんなの森 ぎふメディアコスモス」(岐阜県岐阜市)は、2015年7月に開館して以来、既に60万人以上の人が訪れ(2016年1月時点)、周辺地域に新しい賑わいを生み出しています。 本展は「ぎふメディアコスモスの完成報告」、「オープン後どのように使われているか」、「この先の展望」の構成からなり、コミュニケーションの場の回復とその展望を探るものです。会場ではコンペティション時の資料から施工中の様子、オープン後、現在に至るまでを写真や映像、模型など多彩な資料で紹介いたします。
マカオのアズレージョ -ポルトガル生まれのタイルと石畳-展 2015年11月26日~2016年2月20日 マカオは、面積およそ30㎢、東京の山手線内ほどの広さに60万人が住む中国の特別行政区で、世界遺産の街として知られています。年間3,000万人が訪れる人気の観光地、エンターテインメント・リゾート地として変貌を遂げつつある中、マカオでは、2049年の中国への完全返還を前に、大航海時代に遡るポルトガル由来の文化を、古き良き中国の街並みと共に再生する街づくりが進んでいます。その象徴的な存在が、ポルトガルからもたらされた「アズレージョ」※1というタイルと、「カルサーダス」※2という石畳です。街角で見る異国情緒は、旧ポルトガル植民地、マカオの歴史と遺伝子を示すこれらのディテールによって育まれています。 本展では、現地取材を行い撮影した最新の写真や映像を通して、ポルトガルと中国とが交じり合うマカオ独特の文化や街の表情を紹介します。また、「世界のタイル博物館」※3のコレクションから7組のアズレージョを展示し、おおらかで豊かな装飾タイルの魅力を鑑賞いただきます。
「クリエイションの未来展」 第5回清水敏男監修 未来食 食に関する3つのストーリー展 謝琳 + 間島領一 + 品川明 2015年9月3日~2015年11月24日 LIXILギャラリーは2014年9月より、新企画「クリエイションの未来展」を開催しています。日本の建築・美術界を牽引する4人のクリエイター、清水敏男氏(アートディレクター)、宮田亮平氏(金工作家)、隈研吾氏(建築家)、伊東豊雄氏(建築家)を監修者に迎え、それぞれ3ケ月ごとの会期で、独自のテーマで現在進行形の考えを具現化します。 監修者からのコメント 「未来食」 清水敏男 「食」は人間のインフラである。崇高な思想も、精緻な科学技術も、美しい絵画・彫刻も人間が作り出すのであるが、その人間は「食」がなくては存在できない。 人間はどのように食を美術で表現してきたのだろう。 今のオランダ、ベルギーあたりでは17世紀に食べ物を描いた絵画を盛んに産出した。それらの絵画は、いかにも食欲をそそる食べ物がみずみずしく描き出されている。果実、パン、肉、魚、野菜などすべてが単なるモノとしてではなく、食べ物として描かれていることは、いかに「食」に執着していたかを語っている。それらの絵はおそらくブルージュやアントワープ、アムステルダムなどの都市の家に飾られ、遠くはパリやマドリッドにまで運ばれた。今では各地の美術館に収蔵されている。 これらの絵画は虚栄や儚さのアレゴリーであり宗教的な意味がある、という解釈が主流だが、ベルギー美術の専門家である森洋子氏は、花の静物画について美しい世界をつくった神への賛美であると言っている。食べ物を描いた静物画も、宗教を装いながら、食べ物への賛歌、喜びとして描かれたのではないだろうか。しばし深刻な惨状をもたらした戦争と病苦の中世が終わり、安定して食べ物が手に入るようになった時代が到来したその喜びの表現であると考えれば食べ物絵画の隆盛に納得がいく。 ジャック・アタリによれば、資本主義は13世紀に運河が発達したブルージュで産声をあげ、16世紀はアントワープが繁栄し、17世紀から18世紀はアムステルダムが世界の海を制覇した。この辺りはかなり豊かだった。 しかし儚さがその意味だとする解釈は捨てがたい。食べ物はすぐに腐敗するからである。 かつて20年ほど前に韓国の作家チェ・ジョンフアの食べ物の彫刻をプロデュースしたことがある。それはレストランのショーケースにあるような食べ物の精巧な模型と本物の食べ物を皿に盛り、そのまま放置する、という作品だった。数日後に本物の食べ物は腐敗しはじめ、やがてドロドロとしたカビの山に変貌する。その一方模型の食べ物は、はじめはどぎつく人工的質感を発散していたが、やがてカビの山の合間で美味しそうな輝きを発し始めたのだった。 人間と「食」の関係は、いかに「食」を腐敗から守り、安全に流通させるかという問題を克服するところにあったのではないか。ブリュージュの運河から現在のコンビニのシステムまでその要は同じである。 ところが現在はそれが大きな問題になってきている。それは保存のために大量のケミカルを使うようになったことである。17世紀フランドルの静物画に描かれた食べ物はもはや儚さを心配することはない。保存料が守ってくれる。チェ・ジョンフアの作品ももう成り立たない。食べ物は腐敗しないのだ。 さてこの度は3人の登場人物、2人のアーティストと1人の研究者がそれぞれの「未来食」について語るという企画である。食べ物が腐敗しない時代の先にどのような「食」が可能なのだろうか。 ポップアーティスト間島領一のアートの核心にはつねに「食」があった。 このテーマほどポップなものはない。それは生命を維持するために人間の起源から人類の最も近いところにあったからだ。ところが「食」はアートから遠いところにあった。アートが自然を超越する存在に捧げられてきた長い歴史が、「食」とアートとの間に距離をつくってしまった。間島はそれを必死に手繰り寄せ、「食」の面白さ、滑稽さ、深刻さ、不思議さを表現する。 謝琳もまた「食」を扱うアーティストだがアプローチは全く異なる。 素材の色彩ごとに料理が出てくる晩餐会、ブルーのケーキ、クッキーの家、巨大なウエディングケーキのようなタワービルが林立するインスタレーションなど、常に食べ物そのものを使って表現する。 食べ物は言うまでもなく生命の可能性を維持するものだ。しかし食べ物はそう単純ではなく、文化の装いをまとっている。謝琳は「食」の文化性を巧みについてくる。食べ物にまつわる常識を裏切り亀裂を生じさせ、社会における「食」の本質を一瞬の光芒に露わにする。 品川 明は食べ物の達人である。現在食べ物をもっとも熱心に考えている研究者のひとりである。食べ物が腐らない現代にあって、腐るべき食べ物の現代的もしくは未来的なあり方を提言することだろう。品川は「おいしい」という食べ物本来の価値を考えることで「食」の正しいありかたを求め、そしてその「食」が作り出す「からだ」と「こころ」のことを考えているに違いない。 食べ物が腐らない時代は、果たして幸せな未来なのか。今こそ「未来食」を考える時である。
鉄道遺構・再発見 Rediscovery--A Legacy of Railway Infrastructure 2015年8月27日~2015年11月21日 全国に分布し、その置かれている立場も様々な廃線跡。本展では、次代に向けて鉄道遺構を貴重な資産として受け継いでいくため、そこから読み解くさまざまな魅力を再発見する旅へと誘います。
金沢の町家‐活きている家作職人の技‐展 2015年6月4日~2015年8月22日 建築における伝統技術はいかに保存され継承されているのでしょうか。 本展では、その実例を加賀百万石の城下町、金沢の町家から探ります。
「クリエイションの未来展」第4回 伊東豊雄展 「ライフスタイルを変えよう -大三島を日本で一番住みたい島にするために-」 2015年6月4日~2015年8月22日 LIXILギャラリーは2014年9月より、新企画「クリエイションの未来展」を開催しています。「クリエイションの未来展」では、日本の建築・美術界を牽引する4人のクリエイター、清水敏男(アートディレクター)、宮田亮平(金工作家)、伊東豊雄(建築家)、隈研吾(建築家)を監修者に迎え、それぞれ3ケ月ごとの会期で、独自のテーマで現在進行形の考えを具現化します。
「クリエイションの未来展」 第3回隈研吾監修 「岡博大展 -ぎんざ遊映坐 映智をよびつぐ-」 2015年3月12日~2015年5月23日 LIXILギャラリー新企画「クリエイションの未来展」について LIXILギャラリーは2014年9月より、新企画「クリエイションの未来展」を開催しています。日本の建築・美術界を牽引する4人のクリエイター、清水敏男氏(アートディレクター)、宮田亮平氏(金工作家)、隈研吾氏(建築家)、伊東豊雄氏(建築家)を監修者に迎え、それぞれ3ケ月ごとの会期で、独自のテーマで現在進行形の考えを具現化します。 世界的に活躍する建築家・隈研吾氏設計のモバイルミニシアターが、銀座に三ヶ月限定で開館! 映画作家・岡博大氏による隈氏らのドキュメンタリー映画を上映 「クリエイションの未来展」の第3回目となる今回は、建築家の隈研吾氏監修のもと、映画作家 岡博大氏による「岡博大展 -ぎんざ遊映坐 映智をよびつぐ-」を開催します。本展では、岡氏が4年半以上密着して撮影した隈氏のドキュメンタリー映画を中心に、隈氏設計のモバイルシアターにて上映します。モバイルシアターは竹素材で制作され、映像は隈氏の建築三昧の日常を記録したロードムービーに始まり、気仙大工棟梁の藤原出穂さんやアーティストたちへと繋がれていきます。各作品は約15分の短篇のループ上映となり、会期中順次、続編を公開していきます。 現在、隈氏が東北被災地で取り組む南三陸町の復興プロジェクトの映像などを通して、未来へよびつぐ創作の智恵を探ります。
科学開講!京大コレクションにみる教育事始展 展 2015年3月5日~2015年5月23日 幕末から明治における日本は、貪欲なまでの熱意で近代科学を学ぼうとしていた時期でした。西洋から伝わった未知の知識・思想は、若者たちにどのように伝えられたのでしょうか。本展では、科学教育の黎明期を、京都大学の前身である旧制第三高等学校で使用された実験道具や標本などのコレクションを通してひも解きます。
タイルが伝える物語-図像の謎解き- 展 2014年12月4日~2015年2月21日 室内外を華やかに飾るタイルは、耐久性があり、量産も可能なため、古くより世界でさまざまな文様が生み出され、かつ身近な建材として発展しました。本展では、タイルの装飾性だけでなく大衆へのメッセージを含んだ「メディア」としての機能に着目し、描かれた文様の意味や物語を読み解きます。
「クリエイションの未来展」 第2回 「宮田亮平展 -海へ-」 2014年12月4日~2015年2月21日 LIXILギャラリー新企画「クリエイションの未来展」について LIXILギャラリーは2014年9月より、新企画「クリエイションの未来展」を開催しています。「クリエイションの未来展」では、日本の建築・美術界を牽引する4人のクリエイター、清水敏男(アートディレクター)、宮田亮平(金工作家)、伊東豊雄(建築家)、隈研吾(建築家)を監修者に迎え、それぞれ3ケ月ごとの会期で、独自のテーマで現在進行形の考えを具現化します。 「クリエイションの未来展」の第2回となる今回は、日本の金属工芸技術を現代に生かした金工作家 宮田亮平による「宮田亮平展 -海へ-」を開催します。本展では、50年にわたる宮田亮平のライフワークとも言えるイルカをモチーフにした金属造形の「シュプリンゲン※」シリーズから、初めてイルカと一緒に泳いだ感動を表現した幅2.7mの大型作品「跳」(2013)と、台風で押し寄せた高波のイメージから生まれた「翔」(2011)を展示します。 *ドイツ語で「飛翔」の意。 見どころ ① イルカと泳いだ感動を金属彫刻で表現した、幅2.7mの大型作品「跳」(2013) 本展では50年に渡る宮田亮平の創作の中でもライフワークとも言えるイルカをモチーフにした金属造形の「シュプリンゲン※」シリーズから、初めて水中でイルカと一緒に泳いだ感動を表現した幅2.7mの大型作品「跳」(2013)と、台風で佐渡に押し寄せた高波のイメージから生まれた「翔」(2011)を展示します。 トレードマークの躍動感あふれるイルカや波のモチーフは、宮田が18歳で佐渡から東京へ渡る際に、日本海で出会ったイルカの生命力に満ちた姿が原点となっています。宮田の作品は、東京駅の銀の鈴(2007)、日本橋三越本店新館のエンブレム(2004)、JAFRA(日本鉄道広告協会)「エキからエコ。」のポスター(2013)をはじめとするモニュメントやパブリックアートなど、公共空間に多く設置されています。そこには若き日の宮田が励まされたように、作品によって多くの人々にエールを送りたいという思いがあります。 ② 日本伝統の金属工芸の技と現代の新しい技術の調和 宮田は千年以上続く新潟県佐渡島伝承の「蝋型鋳金」工芸作家の家に生まれました。日本海の厳しくも豊かな自然や金、銀、銅に恵まれ、順徳上皇や日蓮、世阿弥が過ごした土地はまた、金属工芸から陶芸、能と雅やかな文化が息づく土地です。そうした背景の中、父親の手元を飽かず眺めて成長した宮田は、東京藝術大学に進学します。 現在は東京藝術大学学長を勤め、父祖伝来の伝統技術に加えて、自ら学んだ「鍛金技術」を後進に伝えています。歴史的技術の中にレーザーカットやチタン素材を用いるなど常に挑戦を続けている姿勢は、伝統と現代の調和を体現し、その先の未来を見つめています。
「クリエイションの未来展」 第1回清水敏男監修 「木村恒介展 -光素(エーテル)の呼吸-」 2014年9月4日~2014年11月24日 LIXILギャラリーは2014年9月より、新企画「クリエイションの未来展」を開催します。 日本の建築・美術界を牽引する4人のクリエイター、清水敏男(アートディレクター)、宮田亮平(金工作家)、伊東豊雄(建築家)、隈研吾(建築家)を監修者に迎え、それぞれ3ケ月ごとの会期で、独自のテーマで現在進行形の考えを具現化します。 「クリエイションの未来展」の初回となる今回は、アートディレクターの清水敏男監修のもと、現代美術家 木村恒介の作品を展示する「木村恒介展-光素(エーテル)の呼吸-」を開催します。本展では、巨大なミラーを使ったインスタレーション作品1点を含む新作4点を展示します。 「木村恒介展 - 光素(エーテル)の呼吸 -」について 目に見えている現象ははたして真実なのか、ふと疑う時がある。視覚にはさまざまな制限があり、おそらく見ているものやことは主観と真実の混合物なのだ。たとえば鏡は真実を映すと考えられているが、これほど不確かなものはない。そこに映っているのはやはり不確かな現象にすぎないのだ。木村恒介はそうした不確定性を明示する。鏡はすでに普通の鏡ではない。鏡は呼吸し、不確かなエーテル(光素)を送り続ける。真実があるのだとすれば、オルフェのようにその現象の奥にわけいり、自分でそれを見つけなくてはならない。真実はたやすく入手できるものではないのだ。カメラもまた真実を映すことはない。木村恒介のカメラは風景を映すが、その姿は、鏡の場合とおなじように、現象がいかに不確かであるかをさらけだす。風景は幾条かの光素のすじとなり、そのすじたちはしかしよく見れば光の粒子の集合でしかない。真実をつかみたければ、エーテル(光素)が呼吸するその寸隙をついて「向こう側」へ行き、真理の扉を叩くほかないのだ。 (清水敏男) *19世紀まで光はエーテルという宇宙に満ちた媒質が伝えると考えられていた。 *「エーテル(光素)の呼吸」は宮沢賢治の詩「春と修羅」による。「…れいろうの天の海には聖玻璃の風が行き交ひZYPRESSEN春のいちれつくろぐろと光素(エーテル)を吸ひ…」
建築の皮膚と体温-イタリアモダンデザインの父、ジオ・ポンティの世界- 展 2014年9月4日~2014年11月22日 ジオ・ポンティは、イタリアの陶磁器メーカー、リチャード・ジノリのアートディレクター時代に培った素養を活かした陶器、カトラリーや食器のデザインから、家具や高層ビルの設計まで手がけるなど、多彩なマテリアルと戯れる稀有な存在として、近年、ヨーロッパを中心に世界各国で再評価が進んでいます。 本展は、ポンティの多岐にわたる活躍の中でも建築家としての作品に注目し、視覚的効果を多用した独特の建築表現を紹介します。 20世紀初頭のモダニズム以降、建築の“表面”には人間的な温かみや楽しさ、手仕事や装飾の魅力が置き去りにされる傾向がありました。一方、ポンティはモダニストでありながらも、建築の“表面”の表現を模索し、工業製品に手仕事を介在させて、そこに質感や温もりといった「皮膚感覚」を与えました。特に1950年代以降、ポンティは建築という重さを伴う存在のなかに、「軽やかさ」と「薄さ」を追求します。その結果行き着いた建築の「皮膚」(表面)へのこだわりを、彼が好んで用いたマテリアルである陶磁器(タイル)を中心に、建築思考を伝える格言や独自のグラフィックなどから多角的に読み解きます。 なお、本展は、2013年11月2日から2014年3月18日まで、愛知県常滑市でLIXILが運営する、土とやきものの文化施設「INAXライブミュージアム」にて開催した同展を、映像、ポンティの言葉など展示資料を加え、空間も新たに展開します。本展は、巡回企画展として、LIXILギャラリー(東京)でも開催します。
背守り 子どもの魔よけ 展 2014年6月5日~2014年8月23日 子どもの魔よけとして着物の背中に縫取られた「背守(せまも)り」、端切れをもらい集めて綴った「百徳(ひゃくとく)着物」。本展では、昭和の初めころまで子どもの無事成長を願い作られていた祈りの造形の様々を通して、かつての衣文化の豊かさを伝えます。
石内 都 展 Ishiuchi Miyako Exhibition -幼き衣へ- 2014年6月5日~2014年8月23日 石内都は日本を代表する写真家の一人です。2014 年には35 年の業績に対してハッセルブラッド国際写真賞*を受賞しました。本展では、LIXIL ギャラリー巡回企画展「背守り子どもの魔よけ」の展示品である子どもの着物を通じて、今はすたれてしまった着物文化の豊かな色彩と、美しい織布からみえる時代の空気と感覚を現在によみがえらせます。新作19 点を展示します。
西野康造 展 Nishino Kozo Exhibition -Space Memory- 2014年4月18日~2014年5月27日 西野康造は80年代より金属を素材として、空や風から着想を得た彫刻を制作しています。その作品は繊細で優雅、スケールの大きさが特徴で、野外に設置されて自然の風を受けて悠然と動く一連の作品は国内外で高い評価を得ています。 2013年秋には、ニューヨークの9.11メモリアルパークに面して建設された「4 World Trade Center(設計:槇文彦)」に作品「Sky Memory」が設置されました。 本展ではこの機会に、東京で14年ぶりとなる西野の個展を開催します。会場では、ギャラリーの空間に合わせてつくられた直径5.9mの新作「Space Memory」を展示します。 見どころ ① 新作「Space Memory」 西野康造はこれまで「富山国際会議場」(1999)や「トッパン小石川ビル」(2000)などを設計した建築家とコラボレーションして作品を制作した経験が多くあります。2013年秋には、ニューヨークの9.11メモリアルパークに面して建てられた「4 World Trade Center(設計:槇文彦)」の1階ロビーに西野の作品「Sky Memory」が設置されました。 本展では、東京で14年ぶりとなる西野の個展を開催します。会場では展示空間に合わせて新しく作られた作品「Space Memory」が展示されます。直径5.9mの円環が、据え付けられた壁から会場いっぱいにそのかたちを延ばした作品です。円環は永遠をイメージしています。 ② 空の記憶がイメージ 西野は、室内展示において常に空間を意識した作品づくりを試み、2000年のINAXギャラリー(現在のLIXILギャラリー)の展示においても、室内からは見えないはずの空の広がりを感じさせる心地よい展示が好評でした。 西野は80年代よりチタン、ステンレス、アルミニウム、鉄などの金属を素材として、空や風など自然から着想を得た彫刻を制作してきました。その作品は繊細で優雅、スケールの大きさが特徴で、中でも野外に設置されて自然の風を受けて悠然と動く一連の作品は国内外で高い評価を得ています。 作品のイメージは、日が暮れていく空を眺めているときに、空に吸い込まれていくような感覚を味わった少年期の体験や、どこまでも広がる空や宇宙への憧憬や畏怖が原点となっています。 ③ 9.11メモリアルパークの作品「Sky Memory」 「4 World Trade Center(設計:槇文彦)」に設置された西野の作品「Sky Memory」は、直径30m、ふたつの半円からなる作品はエントランスホールの高さ7mの地点に据付けられ、自然光に包まれるロビーの上方から悠々と人々を迎え入れます。作品は軽量化のために空洞化されたチタン合金製線材を素材にし、手作業で溶接してつくられています。ふたつの弧に分けられ微かな風にもそよぐ作品は、揺れ動く不安定な世界を象徴しており、国境を越えて人類がひとつの輪となるよう、西野の願いが込められています。
ブルーノタウトの工芸展 2014年3月6日~2014年5月24日
伊藤幸久 展 -あなたならできるわ- 2014年2月28日~2014年4月12日 伊藤幸久の作品は、子どもや少女、少年などの人物を等身大につくったテラコッタによる彫刻です。土の柔らかさを感じさせながらも具象的に制作された作品は、モチーフになっている若者のリアルな生命力を感じさせます。同時代の心象を描き出しながら、若い世代に共通する普遍性は見る者の心をとらえます。本展では、新作を含む3点によるインスタレーションを発表します。 見どころ ① テラコッタによる少年少女像 伊藤幸久は、現在金沢美術工芸大学にて非常勤講師を務めながら制作を行っています。2009年より金沢を拠点に発表された作品は鮮烈な印象を与えてきました。東京での新作個展開催は2012年の開催に続き、2回目の開催となります。 土を素焼きにするテラコッタ技法で等身大に制作された人物像は、リアルな存在感とやわらかな雰囲気の情景で見る者を惹きつけます。伊藤幸久はテラコッタの重さ、壊れやすさを、作品のテーマである人の心になぞらえています。本展では新作を含む3点によるインスタレーションを発表します。 ② 「あなたならできるわ」の心象風景 タイトルの「あなたならできるわ」はアニメ「機動戦士ガンダム」の中のセリフで、絶体絶命の状況下で戦士を奮起させるために使われた優しい励ましの言葉です。 伊藤幸久の作品は、思い悩んだ表情のロリータファッションの少女、親を待ちながら泣きそうな表情でベンチに座る少年、飼育員に床に押さえつけられている少年などをモチーフにして、葛藤や恐れや欲望をかたちにしています。 大人になっても未熟だったり、幼かったりする、現代人の心象を優しく揶揄して幅広い世代に普遍的な心象として解き明かします。
源馬菜穂 展 Genma Naho Exhibition -CONTACT- 2014年1月31日~2014年2月25日 源馬菜穂の作品は、広々とした風景の中に人物がひとりだけポツンと佇むパステルカラーが爽やかな油彩画です。 大きなストロークで一筆描きのように描かれた画面はまるで風が薫るような清々しさで、見る者を魅了します。 本展では、テンペラ技法で制作した新作と目には見えない「絵の向こう側」をテーマにした近作を合わせた約20点を発表します。 見どころ ① 東京初個展 源馬菜穂は、現在愛知県立芸術大学にて非常勤講師を務めながら制作を行っています。2009年より公募展で受賞を重ね、これまで名古屋など中部地域を中心に活動をしてきました。本展が東京初個展の開催となります。2013年愛知県にて開催された個展では、テンペラ技法を使用し、大きなストロークからタッチへと細やかで濃密な画面へとさらに深度を上げています。本展では、テンペラ技法で制作した新作を中心に、目には見えない「絵の向こう側」をテーマにした近作を合わせた約20点を展覧します。 ② パステルカラーの風景画 源馬菜穂の作品は、筆の大きなストロークが心地よい、パステルカラーの油彩画です。広々とした草原の中を、たったひとりだけ人物が歩いています。草の波、風の吹くさま、空の移り変わる色が、流れるように薫るように描かれた清々しい作品です。 ③ 「絵の向こう側」をテーマに 源馬菜穂は、当初よりその感性が高い評価を得てきましたが、2010年から、人物と風景のモチーフはそのままに作風が変わり、もっと自由に、思うままに筆を走らせ、モチーフを限定し、短時間で作品を仕上げるようになりました。「絵の向こう側」をテーマに、目には見えないものや大切にしているもの、心象や感情だけを画面にこめるようになります。心象だけを抽出した作品は、色彩はうるんだような透明感に充ち、春風が吹き渡るような芳しさで、2012年「はるひ絵画トリエンナーレ」では「contact」が大賞を受賞しました。
木戸龍介 展 -スウィッチ 押すの 押さないの どっちなの- 2014年1月7日~2014年1月28日 木戸龍介はこれまで水や炎といった常にかたちが変化するものを、半永久的な素材(大理石、木材、金属)を細密に彫刻することでとらえ、現代社会で安易に知り得ていることがいかに不正確であるかを再考してきました。 本展では、これまで使用していた楠や大理石の素材をお香に変え、2012年より始まった新シリーズ「Ash」から、お香で制作した、現代人が最初に触れる造形パーツと考えるLEGO®ブロックの都市とオンオフを象徴するスウィッチによる新作インスタレーションを行います。目の前に起こるありふれた現象からもののあり方を見つめ直す、木戸の新たな試みです。
村山加奈恵 展 -transmigration- 2013年11月29日~2013年12月24日 村山加奈恵の作品は、植物や少女をモチーフに「永遠」をテーマにした写真による平面作品です。カラフルな花や蝶、少女の白い裸身が、黒い背景に鮮やかに浮かび上がり、古典静物画のような静謐な世界をつくりあげています。実際には昆虫や植物は作家自身がネイルアートやビーズで制作したものを撮影して、画像を幾度も重ねることで作品を制作しています。今展では新作100点を展示します。 見どころ ① 絵画と写真とリアリズム 村山加奈恵の作品は、黒い背景に少女や植物が色鮮やかに浮かび上がる、端正で静謐な印象の平面作品です。油彩画のような重厚さとスーパーリアリズム技法をあわせたような画面は、撮影した画像をPCで重ね合わせることでつくられています。物語性と奥行きを感じさせる作品は、展示方法も作品数十枚を組み合わせて、会場全体でひとつの作品として展示されます。本展では新作100点を展示します。 ② ネイルアートやビーズでつくられた世界 実は百合に見える花は、作家自身がネイルアートでつくった造形物です。同様に蜘蛛の巣は金鎖とスパンコールで、網に捕われた蝶々は鱗粉ならぬラメの煌きを放っています。若い女性らしい化粧小物やファッションアイテムによる造形物は、光と闇のコントラストや技術効果によって、シャープでスタイリッシュな世界をつくりあげています。 ③ テーマは「エターナル・ビューティ」 村山加奈恵は現在、東京藝術大学大学院修士課程に在籍中です。写真家のサラ・ムーンに影響を受けて写真を撮影するようになり、19歳の時に憧れの写真家、藤原新也が審査員を務める「EPSON COLOR IMAGING 2007」に出品した作品が準グランプリを受賞し、現在の作品を制作するようになります。 セルフポートレイトや等身大のモチーフで構築された濃密な世界からは、永遠の美や不老不死という普遍的なテーマが浮かび上がります。
入谷葉子 展 -追憶ハネムーン- 2013年10月31日~2013年11月26日 入谷葉子の作品は、大正・昭和の「家」や「道具」をテーマにした色鉛筆による平面作品です。縁側のある木造家屋、石灯篭のある庭、和洋折衷のインテリアなどをモチーフに、トロピカルカラーで明るくフラット、爽やかでモダンに描かれます。透明感を持ちながら油彩画のように重層的で豊かな色彩が印象的な作品です。本展では自身の曾祖母、祖母、母、三世代の家族の「家」を描いた新作を含め約10点を展示します。来る2014年VOCA賞展にも出品予定です。
羽山 まり子 展 -マイホーム- 2013年10月3日~2013年10月28日 羽山まり子の作品は、自身の生まれ育った1980年代に、実際に日本の家庭で使われていた家財道具を大量に使って行うインスタレーションです。時代と家族をテーマに考察する視点と、大胆な展示方法が魅力です。積み重ねられ、ラップでパッケージされたソファや炊飯器、柱に吊り下げられた椅子など、時空を越えたイメージを感じさせて迫力があります。今展は「家族」シリーズの新作をご覧頂きます。
奥村 昂子 展 Okumura Takako Exhibition -あれをつくる- 2013年9月2日~2013年9月28日 奥村昂子の作品は、誰もが知っている「あれ」を布や緩衝剤といった身近な素材でつくることにより、そのギャップから親しみやすくユニークな存在に変容させます。高さ7mのパルテノン神殿の柱が、グニャリと歪んだ作品や、小便小僧の顔が布団のように膨らんだ作品は、ユーモアとアイロニーに満ちています。本展では高さ5mのミケランジェロの彫刻をモチーフにした新作「ダビデ像」を中心に展示します。
金 光男 展 Kim Mitsuo Exhibition -apart- 2013年3月1日~2013年3月27日 金 光男の作品は、用紙の上にパラフィン(蝋)を塗り、そこにシルクスクリーンで自身が撮影した風景の画像を刷り、次に直接火をあて溶かしていくという独自の技法により、フェンスネットや重ねられた本のある風景などが実際に画面から溶けて流れ落ちている作品です。モノトーンの静謐な画面の中で映像のように動的に変化しているさまは物憂く独特の雰囲気で迫力があります。本展では2012年から制作している「row」シリーズから新作を展示します。
矢島史織 展 -MIND SCOPE- 2013年2月1日~2013年2月25日 矢島史織の作品は溢れんばかりに水が張られたグラスのアップに心象風景を重ねて描いた日本画です。叙情性豊かな作風は清らかな透明感に満ち、見る者を魅了します。本展では2008年から制作している「グラスシリーズ」から新作5点と、「光と影」をテーマにした近作13点とを合わせた全18点を展示します。
鈴木基真展SuzukiMotomasaExhibition-CinematicOrchestra- 2013年1月8日~2013年1月29日 鈴木基真の作品は自身が影響を受けた映画からの記憶や想像の風景を表現した木彫刻です。鈴木の作品は高さ150cmほどの展示台の上に設置されるのが特長で、鑑賞しやすく整えられた通常の展示に慣れた鑑賞者は違和感を覚える、“見る”事を意識させる展示となっています。作品のモチーフは映画の風景から着想を得たもので、住宅や樹木、ガソリンスタンドがまちまちの縮尺でざっくりと彫られて明るい色彩に塗られ、シンプルでモダンな印象です。また楠の原木から彫り出されているため、木の香りが会場を爽やかに包みます。本展覧会では、新作「CinematicOrchestra」のインスタレーションの展示を行います。
中村亮一展NakamuraRyoichiExhibition-Theworldhasbeguntoquietlysay,"No"- 2012年12月1日~2012年12月26日 中村亮一の作品は心象風景を描いた油彩画です。カンバスには数字や吹き出し、鮮やかな色彩、複数の情景が混在して描かれ、混沌とした社会を生きる若い作家のシャープな視点が観る者を惹きつけます。本展覧会では、東日本大震災での体験から描いた「3.11」シリーズの新作4点の発表を中心に6点で構成した展示を行います。
酒井稚恵-ほうき星、あらわる-展 2012年11月1日~2012年11月28日 酒井稚恵の作品は布を使ったインスタレ?ションです。ストライプや水玉模様の既成の布地を何メートルも使い、その模様を縫い合わせることで独創的なかたちを表現します。海外や関西を中心に活躍中の酒井による本展覧会では、「ほうき星、あらわる」「星をけちらしながら」など、宇宙をイメージした新作8点を発表します。
牛島光太郎 -意図的な偶然- 展 2012年10月3日~2012年10月27日 牛島光太郎の作品は思い入れのあるモノや路上で収集したモノ500点と、布に文字で物語を刺繍した作品を展示するインスタレーションです。物語は実話で、モノが想起させる普遍的なわたしたちの記憶を刺激し、社会と個人の関わりを考察します。今回出品される作品は「意図的な偶然」シリーズの新作で、海外や関西を中心に発表を重ねてきた作家による東京初個展となります。
磯野迪子 -LOOKING AT WINDOWS- 展 2012年9月3日~2012年9月27日 磯野迪子の作品は洗濯物をモチーフに特定の団地やマンションを撮影した映像作品です。洗濯物の干してある建物が画面に映し出され、ゆっくりと静かに移り変わる映像は、見る者に様々な連想をさせ、心地良い余韻を残します。 今回出品される作品は、「LOOKING AT WINDOWS」シリーズの新作(6分)で、2012年冬から撮影を始めた、都内某所3カ所のマンションの映像を発表します。
LIXILギャラリー公募展10daysセレクション 川村麻純 −Mirror Portraits− 展 2012年8月1日~2012年8月10日
藤井秀全 -Staining- 展 2012年7月2日~2012年7月26日 今展の作品は、LEDを使用した光のインスタレーションです。 「Stain "Droop"」(2011)は、乳白色のアクリルボックスに浮かび上がる光のシミのような現象で、赤、黄、白の鮮やかな光が複雑に重なり合って浮かび上がる様は、眩さに炎や太陽を閉じ込めているかのような不思議な作品です。 「Staining」(2011)(表紙作品)壁に浮かび上がる油絵の具を重ねたような重厚な色光の現象で、傍に吊るされた基盤に設置された多数の豆粒ほどの光源の多彩さがつくり上げる作品です。キャンディボックスを引っくり返したような色の洪水、その繊細で愛らしい色彩に驚かされます。 「Color "Transition"」(2010)は、光のリボンとも言われる帯状の現象です。偏光板で光を分光して一定の規則上に光を並び替え、透明なアクリルボックスの中に閉じ込めています。氷やメタルのような硬質な光のかたちとプリズムのような光の原理をとじこめた作品です。 作家の藤井秀全は、京都造形芸術大学大学院を修了(2009)、9th SICF グランプリ(2008)、Tokyo Midtown Award 2009 グランプリ (2009)を受賞、これまでに数々の発表を行い、若手ながら高い評価を得ています。陶芸の窯焚きで見た1300℃の光と温度の現象が、藤井の光の作品に影響を与えています。今展では、「Staining」、「Twinkle Wrinkle」を中心に「Color」のオブジェと映像を加えた光のインスタレーションを発表します。どうぞ会場でご覧下さい。
いくしゅん <ですよねー> 展 2012年6月1日~2012年6月27日 いくしゅんの写真は、日常のふとした瞬間をとらえたスナップです。顔にパックをしたまま何事もないように電話をしている女の子、はしゃいでいるうちに魂の抜けたような子供の表情、ジャンプした瞬間の写真を撮ろうとしている母子を遠くからサッと捉えたり、動物の怖いようなおかしな姿・・・。予測もつかない偶然の中で見過ごしてしまうエアポケット的瞬間が次々にあらわれて、ヘンで面白い、時にいじわるな日常をのびのびと再構成していきます。 いくしゅんは、8年程前から趣味として今と同じような日常的スナップを撮り始めました。 幼稚園から大学までラグビーを続け、花園にも出場するなど本格的に練習漬けの毎日を送ってきたところから一転して写真を始めたのは、今まで興味のなかった真逆のことをしてみたいという入り口からでした。「写真新世紀」展(東京都写真美術館)で2009年、2011年と佳作を受賞し、今展が初の個展となります。
一ツ山チエ −大地に、生きる− 展 2012年5月2日~2012年5月29日 一ツ山チエは1982年生まれ、大学卒業後にイラストレーターの仕事をしながら立体作品をつくり続け、最初は既製の紙紐で、次第に新聞紙を用いてリアルな動物の姿をかたちづくるようになりました。 製紙産地である静岡県富士市の、祖父の代から紙紐工場を営む家で幼少時からとてつもない量の紙類に囲まれて育った一ツ山にとって、紙は自らのルーツに組み込まれたアイデンティティともいえるものでした。工場の巨大な機械や、名字の由来でもある富士山、側に見るものすべてが大きかったことが、体感的な作品のスケールにも繋がっています。 NPOの仕事で訪れたザンビアで、密猟によって傷ついたサイの姿を見たことから「君が心の叫び 歌はいまもきこえつづける」が生まれ、映画「愛は霧の彼方に」から「Gorilla’s man」が生まれました。危機に瀕している野生動物や、制作中に新聞で世界のニュースに目を留め、心を動かされたことからモチーフがインスパイアされることもあるといいます。 今展ではバイソンをモチーフに、圧倒的な自然に生きるものの逞しさをあらわします。 土の臭いのする巨大なバイソンたちが、大地をどっしりと踏みしめ歩んでいく。ともに地球に生きる動物の強さ、優しさが大きく広がる風景を、ぜひ会場でご覧ください。
吉田夏奈 −Panoramic Forest- Panoramic Lake− 展 2012年4月2日~2012年4月25日 吉田夏奈は、大自然の中に身を投じ、全身でとらえた感覚を通して想像の風景を描き出します。クレヨンを用い、思いつくままのスピードで再現される身体体験は、現実と記憶の不思議なミックスを生み出しています。これまで、山や島をモチーフに制作をしてきましたが、今展では湖をテーマにパノラミックな風景を絵画と立体で表現します。 大学時代から湖が大好きだったという吉田は、卒業制作の「HOME LESS HOME」(2002)で、電化製品の梱包材をキューブ状に切って繋げた家をダム湖に浮かべ、さらに「MOVING HOME」(2003)ではその中に自転車を組み込んで漕ぎ、湖を横断しました。10万個もあるといわれている穴のような湖を見たくてフィンランドでのレジデンスを選んだといいます。 2011年の小豆島レジデンスで生まれた「奇跡の牛」は、パノラミックな風景を始まりと終わりのあるかたちにしようと、島を歩き回って調査し、景色をアウトプットしたものでした。景色を「島」としたことから、平面を固体化させた「湖」というアイデアが生まれました。今回の展示では、島の形に湖をつくり、観客が周囲をぐるりとまわりながら、なにもない湖面にすべてのものが映し出され、山々や風景、空が見る場所によって変っていく水晶玉のようなパノラマを計画しています。
平子雄一 −庭先メモリーズ 見えない森− 展 2012年3月1日~2012年3月29日 平子雄一の「庭先メモリーズ」は、植物と都市生活をテーマにしたアクリル画と立体作品です。 濃緑色の森の中、切り株は虹色に輝き、カラフルな光が乱舞し、木々の幹や枝葉は縦横に繁茂して、テントや部屋、あるいは林立するビルや車を思わせるかたちと合体しています。背景は闇。深い黒にいっそう鮮やかに浮かぶ光景は、無国籍なフェスティバルのように明るく輝き、昼夜を超えた時空間が、濃い緑と暖かく湿った土の親密さに包まれています。 特徴的なのは、頭部や全身を葉で覆った人間か植物かわからない生き物たちの存在です。時に画面から飛び出したように立体作品としても登場する彼らは、少年の背格好で、シャツや半ズボンを身につけ、物語のキャラクターのように様々なシチュエーションで現れます。その姿は人間のようでもあり、自然の化身のようでもあり、人間と自然の関係性そのものの存在のようにも見える不思議な存在です。
堂東由佳 −virus− 展 2012年2月2日~2012年2月27日 堂東由佳は1983年生まれ、2011年に京都市立芸術大学美術研究科を卒業したばかりの若手作家です。美術大学に入る前から手癖のように小さなドローイングを無意識にしていたという堂東は、在学中にそれをモチーフに使い、コピーペーストして連続模様となる作品をつくり始めます。 保健所の講習で聞いた「食中毒になると、嘔吐・下痢・発熱になります」という言葉に触発された落書きから、「嘔吐・下痢・発熱」シリーズが生まれました。猫のモチーフのほか、カーテンに蝶を重ね合わせ、遠くから見るとカーテンで、近寄ると笑うチョウチョが連なる「Butterfly room」シリーズは、文様パターンの重なり連なりが、カーテンに似ているところから発想されました。額を縦横に重なるよう並べた展示方法は、カーテンそのものの重なりや広がりをも連想させてユニークです。 東京初個展となる今展では、9台のテーブルの上に新作を並べ、5メートルの大きさのインスタレーションを行います。壁には「Butterfly room」シリーズを展示する予定です。距離を測りつつ、さらりと見られることから身をかわし、さりとて近づくのもなんだか難しい・・・おかしみと不安といじわるな笑いを、是非会場で体験してください。
白井忠俊 −千年螺旋− 展 2012年1月7日~2012年1月28日 青くギラギラと光る鱗の群が目の前でグルグルととぐろを巻いています。幾重にも巻かれた胴回りは直径1mもありそうで、巻き込まれてしまいそうな恐怖のまま、その向こう側へ回っていくと、鎌首をもたげた大蛇の頭が現れます。チロチロと赤い舌をのぞかせ、青緑から金色に輝く鱗の1枚1枚が透きとおるようにそば立ち、まるで蛇のシューという音が聞こえ、生臭い匂いが立ち上ってくるかのような迫力です。 白井忠俊は、大蛇を描いた6面の油彩画を直径2.3m、高さ1.9mの円筒に仕立てました。名づけて「円筒絵画」です。白井の「円筒絵画」には「縄文土器」、「巨樹」、「循環」の要素がこめられています。「縄文土器」の縄目文様は2匹の蛇が絡まったイメージ、「巨樹」はツル、ツタの絡むジャングルのような古の森のイメージ、「循環」は古の森から今に続く生命の生々流転をイメージしています。時空間も森羅万象も大蛇に映し、流れる水のように爽やかで、強靭な生命力を感じさせる作品です。 白井は1972年生まれ、美術大学以来、油彩画を描いてきました。2006年に近隣の30年来放置されていた森に初めて入山した時の体験から、こうした作品が生まれました。ジャングルのような猛々しさ、藤の巻きついたグロテスクな樹木や美しい蛇の生きる森の壮大なイメージから、白井が引用し、考察する森林への観想は、神話のようにわたしたちの胸に響きます。 今展では「山と蛇」をテーマにした新作を加え、3点をご覧頂く予定です。ダイナミックな作品をどうぞ会場でご覧ください。
桝本佳子 −パノラマのうつわ− 展 2011年12月2日~2011年12月26日 見上げるような高さ1.65mの陶大壺の天地をつらぬくように、等身大の仔馬が半身飛び出しています。白土に赤絵の艶やかな、まるで絵付け模様から飛び出してきたかのような幻想性とダイナミズムに圧倒される作品です。(「馬/壺」(2011))。また「兵庫県/皿」(2011)は、兵庫県の立体的な地形の上に古地図の絵皿が乗り、グーグルマップのようにポップアップした地名が読み取れる楽しさに、思わず微笑んでしまいます。 桝本佳子は、「日本の陶芸」をテーマに誰もが知っているモチーフや、焼成方法、釉薬などの要素をベースに、独特の現代的発想を組み合わせて作品をつくります。青磁の壺に船、備前焼の壺に五重の塔など、いずれもダイナミックでユーモアがあり、凝視したくなるような精緻な美しさを備えています。壺や皿だと思ったかたちの意外な展開に驚きと感嘆の声が上がる展覧会です。
加藤大介 −今は見える− 展 2011年10月27日~2011年11月28日 加藤大介は、東京藝術大学大学院で彫刻を学んだ後、漆の技術を学ぶため、現在更に大学院の工芸科に在学中です。もともとアメリカンコミックのフィギュアが好きで彫刻を選び、在学中には伎楽面や仏像、欧州の教会の宗教彫刻などを見て、周囲の雰囲気をも含めたストーリー性を持つ彫刻作品に魅力を感じたといいます。 仮面への興味と物語性が結びつき、大学院の彫刻科で乾漆技法と出会い、現在の作品が生まれました。 今展では、新作を展示します。どうぞ会場でご覧ください。
小林史子 −Mistletoe−展 2011年10月6日~2011年10月24日 小林史子は既にその場所にあるモノに自分自身の持ち物などを足して組み直し、空間全体に構築するインスタレーションを制作します。 2006年に大学院修了後、国内はもとよりヨーロッパやアジアにおいて展示やワークショップを行い、評価を受けています。 家具や自転車から、解体された家一軒に至るまで、時に空中に高く積み上げられ、壁一面に押し込められ、異なるサイズの空間へと移されたさまはアクロバティックで、大胆さと繊細さ、高い構築力と構成力で見る者に迫ってきます。 日常という不文律の中で一定の役割を与えられ、意識や場所に固定されたモノを解き放ち、組み変えることで現れる全く違った世界―さまざまな場所と自分との関係性が生まれる瞬間です。小林によって生み出される関係性からは、全ては変化し進み続ける旅の途中であり、「今」とはあらゆる可能性のうちの一つに過ぎないと気づかされます。今展では直前に滞在したドイツでの制作を踏まえ、Mistletoe(宿り木)と題した展示を行う予定です。どうぞ会場でご覧ください。
黒崎香織 −SOMETHING TO SEE−展 2011年9月1日~2011年9月28日
10daysセレクション 石田真也 −ワンダフルトラッシュ− 展 2011年8月19日~2011年8月29日
10daysセレクション 進藤 環 −クロックポジション− 展 2011年8月1日~2011年8月10日
西村伊央 −symphonic photograph−展 2011年7月1日~2011年7月28日 西村伊央の作品は、写真を用いた空間インスタレーションです。作品は最初、壁いっぱいに小さなモニターが並び、赤、緑、青、黄色の光の輪が重なり合い、暗闇に発光して渦巻いているように見えますが、近づいていくと、モニターではなく印画紙の写真が細いグリッドに沿って貼られていることがわかります。何千何万枚と撮った写真から構成した、およそ6百枚の異なる色彩がひとつの交響曲のように響きあい、その奥から光が放たれて身体中に滲んでいくようです。 西村は幼少時よりピアノや管楽器を学び、高校ではオーケストラでバイオリンを演奏していました。好きだった美術と音楽の間で迷い、美術を選んだとき、音楽を聴覚以外で感じていくことを考えました。カメラのシャッターを切りながら光を捉えてゆくスピード感と、バイオリンの演奏感覚の相似に気づき、光を集めて音楽を奏でていくことができるのではないか、さらに視覚や聴覚以上に、人間の感覚全てを使って体感することを望み、写真を使って現在の作品を制作するようになりました。 天を仰ぎ見る祈りや、人知を越えた荘厳さに対峙する思い、光そのものの実在から内在へ向かいながら、光を浴びるように、清らかな美しい世界の向こう側へ超えていく意思と希望を感じる作品です。 今展では、幅13メートルに高さ2.3メートルの大きさの新作を会場に構成する予定です。空間に併せて自在に変化し、空や海のゆらめきのように、いくつもの重なり流れていく音色を奏でる西村伊央の作品をぜひ会場でご覧ください。
三井美幸 −Black Party−展 2011年6月1日~2011年6月25日 三井美幸は2009年に大学院を修了、東京を中心に作品を制作発表してきました。人体の一部をモチーフにした立体作品「KIKI」(東京ワンダーサイト本郷2009)は、目隠しされた女神像に9本の手や腕のようなかたちをつけ、その肩から灰色の幾何学形体へ変容した下半身へと絵の具の黒色が滴っている様が、強い情念のような迫力を感じさせます。 「エンド・ビューティフル」(3331Arts Chiyoda 2010)では、赤いカギ爪のような腕を前に突き出し、獅子舞のように白い角を立て黒いマントを被った像が、観る者より「ビューティフル・モンスター」と自然に呼ばれるようになり、恐ろしい存在感を発していました。 三井は作品を、日常生活を過ごしている中でフトした時に思いつくのだといいます。三井にとって作品とは、内から湧き出てくる個人的な宗教に近いものであり、自分自身を社会という身体に含まれる細胞のひとつに喩え、社会から吸収し自然に吐き出されてくる、自身でも何か理解しがたい核のようなものだと話します。社会に同化しながら問いかけを続ける行為は、時に美しくも恐ろしいかたちになります。 今展では、「KIKI」の女神像に交えて平面、立体の新作で構成した新作を発表します。若い感性がとらえた現代の表情は強い生命力に満ち溢れています。どうぞ会場でご覧ください。
大橋文男 −しっぽをだいてねむるように まぶたをだいてねむる−展 2011年5月2日~2011年5月28日
英 ゆう −祖を辿る旅−展 2011年4月1日~2011年4月26日 亜熱帯の豊かな大地を赤い鮮やかな花が埋め尽くすように咲き、湿度を含んだどこか甘い空気がえんえんと連なる濃い緑の上を漂っていきます。下着姿の男の子たちがたわわに実ってぶら下がるワクワクの木の下に意地悪な女の顔を持った犬が横たわり、千日紅の大きな花環が架けられた記念塔の向こうに見える黄金色のチャオプラヤー川を、蛇型の花輪を冠した王族の船がゆっくりと通っていきます。何か大きなものに自然と身を委ねた瞑想的な呼吸が英ゆうの画面からは立ち上って、アジアの悠久な時のうちでいつか出会う物語を垣間見る思いです。
中山明日香 −empirical garden−展 2011年3月1日~2011年3月29日 中山明日香の作品は、室内と自然をモチーフに、ひとつの画面にイメージを幾重にも重ねた真昼のように明るい色調が印象的な油絵です。 「edible garden」では、明るいピンク、グリーン、ブルーの色彩が踊る庭に、落ち葉の上で焼かれるクリスマス・チキン、壁紙模様の塀や地面に置かれたテーブルウエアといった室内の風景が重ねられています。反転する色遣いやぺたりと平面的なマチエールが、だまし絵的な非現実感を強調し、日差しは明るいのにどこか怖い物語を見るものに想像させます。今展では、2×4メートル大の新作など、壁に画面がいっぱいに広がる大きさの作品を、みるものがそのまま画面の中へ、奥の部屋に入っていくような雰囲気になるよう展示します。モチーフには、昨夏訪れたモロッコの市場の猥雑な生々しさ、食と動物のあやふやな関係にインスパイアされたテーマの新作4点を発表する予定です。 真昼のように明るい夜、無人のうちに宿る人の気配など、若い作家のみずみずしい等身大の今の感覚をぜひ会場でご覧ください。今展が東京では初個展となります。
松井亜希子 −冬の水 うつろう光影−展 2011年2月1日~2011年2月24日 渦を巻く黒く冷たい水の上のメリーゴーランド。写真のように精緻で端正なモノクロームの画面は180cmの大きさの銅版画です。 メリーゴーランドの白い馬が回転し、水面に白波がキラキラと輝くさまには躍動感がありますが、人影もなくメリーゴーランドが直接水上に浮かぶ非現実な光景は、どこかシーンと静まり返り、見る者の心を内面的な世界へと誘います。 作家の松井亜希子は、昨年京都芸術大学大学院を修了したばかりの銅版画家です。この作品は村上春樹の短編集「回転木馬のデッド・ヒート」から生まれました。「人生をメリーゴーランドに譬え、人生は何処にも行けない運行システムで巡回し、人はその上でデット・ヒートを繰り返している、そしてある種の無力感に捉われている」という話にリアリティを感じ、そこから自分自身の存在への疑問、日々感じる欠落感や喪失感、無力感を表したいと考え、モチーフとして水を選びました。水面に映っているものは全て虚像で、常にうつろうものの象徴として捉えられ、これをテーマに制作をしています。水の冷たさや突き放したような距離感も、版を介することで現れる重要な要素のひとつです。 水鏡や水景のほか、ガラス張りの高層ビルに映るさまざまな像、ヨーロッパの陰影の強い光など、うつろい、たゆたう光がモチーフの作品もあり、自分自身で撮影した写真を幾重にも重ねた独自の画面構成によって、20代の閉塞的な心象風景を描き出しています。同時にたっぷりとした水の豊かな表情、光の眩さには若い作家に内包された力強さ、たくましさ、開放感を感じさせる作品です。
青木千絵 −URUSHI BODY−展 2011年1月7日~2011年1月28日 鎮守の森の奥、神社の本殿の両脇座位置に、だらりと下がった人体下部2体。漆黒に光る等身大のリアルな足指から、ふくらはぎ、太股へとその視線を移していく先は大きなお腹のように膨らみ、ゆるやかなカーブを描いて天井へと突き抜けていきます。まるで天から大木のかたちを借りて命が降臨したような厳かさ、そして、どこか深い情念をたたえた圧倒的な迫力です。 青木千絵は金沢美術工芸大学工芸科出身の29歳。人体をモチーフに漆の技術をもちいて「BODY」シリーズを制作しています。先の金沢市内の椿原天満宮に展示された作品は約3mの高さがあります。青木は、支持体にスタイロフォームを使うことで軽量化を図り、大きな作品を制作することを可能にしています。どこまでも吸い込まれそうな透明感に満ちた漆黒に覆われたかたちは、漆工芸の美しさを再認識させます。
下平千夏 −implosion point−展 2010年12月4日~2010年12月25日 空間いっぱいにぎゅんと広がっていく線、線、線。エネルギーの塊が空中のある一点で爆発し、放射状に膨張していく力を、可視化したかのような線が、部屋に満ちています。 その、圧倒的な空間と、凝縮し放たれたラインの美しさへの驚きが、いったん収まったあと、次の驚きに打たれます。素材は輪ゴム。私たちが身近に使っている輪ゴムが空間を構成する分子となり、何千何万と繋ぎあわされてつくられているのです。壁、床、柱の端から端へ、一点で捻り込んで固定された輪ゴムの線は微妙な凹凸を持ち、空気にモアレのような震えを出現させます。伸びた輪ゴムが跳ね返る痛みのような感覚が呼び起こされ、素材もかたちも非常にシンプルながら、いくつもの変異点が重層的に場を構成し、見ているものをその空間の内に巻き込んでいくようです。下平の作品では、ある始点があってそこから膨張していくかたちがよく見られます。目では見えないけれど、私たちの思考や感覚は当たり前のように移り変わり、その変異点は連続の中に曖昧に埋もれていきます。空間自体の中にも存在する、その連続する変換の瞬間、世界に満ちるとめどないエネルギーを捉えようとするかのようなかたちです。輪ゴムや鈴、ボンド、木といった多くの人にとって身近に感じる素材を選ぶのは、共感が見えざる点へのリンクとなるからだといいます。 今展では、会場全体に輪ゴムを使った作品を展示する予定です。ぜひ会場でご覧ください。
田中真吾 −踪跡−展 2010年11月1日~2010年11月24日 田中真吾は火で紙を焼いた作品を制作しています。幾重にも重ねたまっ白な紙に炎を走らせると、焼けた亀裂から炭化した紙が次々とまくれあがって盛り上がり、墨色の灰の襞となります。白と黒のコントラストは涼やかで、しかし炎の記憶を秘めて熱を感じさせます。それは黒い花に残る傷跡のような揺らめきの感触です。 人類の誕生から、火は闇に光を与える文明の象徴として常に私たちの身近にありました。時としてそれは本能的な恐怖である一方、人を惹きつけ、魅了してやまない存在でもあります。炎を見つめる時の、止め処もない心象風景。その根源的に湧き上がる心の動きを、田中は火が持っている性質を引き出しながらきわめてシンプルなかたちで表現し続けています。
石塚沙矢香 −かけらはただよひ−展 2010年10月9日~2010年10月28日 2009年妻有アートトリエンナーレで、古民家の暗い天井裏から床まで、部屋中に米粒のついた糸を張り巡らし、その家で使われていた茶碗や、急須、お盆や農作業道具が中空に舞う、不思議なインスタレーションが記憶に新しい石塚沙矢香の新作を発表します。今回INAXギャラリーでは、陶器のカケラを繋ぎ合わせたインスタレーションを行います。これはこれまでのような場のストーリーを使わない新しい試みの作品です。 陶製の食器は、ぶつけたり落としたりすれば壊れます。壊れやすいのは人間関係も同じで、仲が良くても、恋人同士でも関係が壊れることがあります。陶器の壊れたものは元には戻らないけれど、カケラを繋ぎ合わせ、会場いっぱいにカケラの海をつくることによって、また違う形が生まれてくる、努力して繋ぎ合わせることの意味を問う作品となる予定です。 この場所から違う場所へ、過去から未来へ続くように、地から天へと上る糸に結び付けられた無数の陶のカケラが、水面の輝きのように会場を覆います。誰もが知っている身近な道具を使いながら、端正で緊迫感あふれるスケールの大きな作品をぜひ会場でご覧下さい。
安藤陽子 −ポートレイト 静かな光−展 2010年9月1日~2010年9月28日 陽射しが強くまぶしくてはっきりと見えない顔、水鏡に映ったように透明感に包まれた顔、顔、顔。 安藤陽子の作品は、顔だけが描かれたポートレイトです。逆光や強い反射光を浴び、どの顔もハレーションを起こしています。絹布に顔料を使って描かれていますが、顔料が染み込むために、輪郭は滲んで朧になり、消え入りそうな、濡れたガラス越しに見ているような不思議な印象を与えます。圧倒的に静かで清らかな雰囲気をたたえながら、描かれた眼差しは透き通り、見る者を射抜くような迫力のある作品です。 安藤陽子は美大時代からこうしたポートレイトを描いてきました。絹布が湿気や天候によって大きく変化したり、絵の具の滲み方が変化したりと、自然の力と一体化しているような素材感に深い魅力を感じています。
INAXギャラリー特別企画展10daysセレクション −予兆のかたち 11−赤坂有芽 展 2010年8月19日~2010年8月28日 大学・大学院で絵画科だった赤坂は、2004年に初めて映像作品「重なりつもっていく」を制作。単純な原理の映写機を自らつくり、飛行機が過ぎていくだけの影を小さなホワイトキューブに映しました。成田空港から飛び立つ飛行機に、9.11をTVで見た記憶が甦り、複数の人々と自らの記憶が複雑に絡み合う作品をつくります。赤坂の制作方法は独特で、写真や絵から1枚1枚の静止画をつくり、数千枚重ねた層を時系列で映像にしていきます。圧縮されたイメージが積層して時間となり、そこにパソコンのモニターを通して触れていく作業が、積み重なる記憶のかたちと、呼び覚ます現在との身体的な関係に似ていると言います。 これまでに群馬青年ビエンナーレ(2008)、東京アートアワード(2009)、在日フランス大使館旧庁舎解体前プロジェクトNo man’s land(2009)などに選出され、夢と現実の境目、記憶とものの関係へと常に回帰していく、重厚でありながら軽やかな作品は評価を得てきました。 今展では会場内に「蚊帳」を吊るし、青い蚊帳のうちと外、虫、川遊び、子供の頃の夏休みの思い出、古い家での暮らしなどを絡めた、真夏の白昼夢のような新作を発表します。ぜひ会場でご覧ください。
INAXギャラリー特別企画展10daysセレクション −予兆のかたち 11−吉村熊象 展 2010年8月2日~2010年8月11日 白地に赤い水玉模様のワンピースが空中に浮かんでいる。とつぜん、コトン!とワンピースが振動し、10センチほど落下する。ふとその下を見ると、赤い小さな点々が降り積もり、散らばっている。まるで水玉模様がワンピースからパラパラと振るい落とされて、転がっているかのように・・・ 吉村熊象は、日常のモノや出来事の中にひそむ無意識な感覚や既成概念を、ウイットに富んだ手法で軽やかに転換して見せます。インスタレーション「Dressing Down」では、モーターで振動させたワンピースの下に赤い水玉を散乱させることで、可愛らしいイメージが一転して事件を感じさせるような情景をつくり出し、イメージの拠る概念の不確かさを表現しています。
川北ゆう −ゆらぎのあと 景色をそそぐ−展 2010年7月2日~2010年7月28日 作家の川北ゆうは京都出身・在住の26歳。京都精華大学では洋画を専攻し、現在のような作品に至るまで、自然という存在の力を画面へ置きかえる作業を模索してきました。人工的にシミをつくったり、毛細管現象を利用した作品の後、水を大量に使う手法に行き着きます。床に支持体を置いて、上から水を流すようにして制作される作品は、そのまま展示のかたちになります。あふれるほどの水を用いて生み出される流線は、画面上に痕跡となり、捉えきれない自然のエネルギー、美しいかたちをつくりだします。 今展では4m大の新作2点をごらん頂く予定です。都会の夏に涼を感じさせる、みずみずしい作品をぜひ会場でご覧ください。
本堀雄二 −紙の断層 透過する仏−展 2010年6月1日~2010年6月28日 仏像をモチーフにした立体作品です。といっても、木や石、金属やFRPの彫刻ではありません。素材はダンボール。それも、スーパーやホームセンターで私たちが日常的に目にするダンボールを、そのままカットして使用しています。そのためダンボールに描かれたミカンの橙色や野菜の緑色が随所に点在し、まるで剥げ落ちた仏像の古色にも似通った風合いとなっています。 観音像や薬師如来、仁王像の輪郭をなぞって輪切りにしたダンボールが、幾層にも繋ぎ合わされ、仏像のかたちが出現します。軽さ、ハニカム構造のユニークさ、隙間の表情を強調するために縦に重ねられ、その隙間も大きく取っているために、真正面から見ると透けて何も見えなくなる錯覚に襲われます。横に回って見るに従い徐々に全体のボリュームが見えてきて、また違う造形が現れてきます。 本堀雄二は神戸在住の50代の作家です。大学卒業後から木や紙、新聞、牛乳パックなど身近な素材を用いて制作を続けてきました。古木を割ってつくる厨子の中に、なにか安置する命のようなもの、仏像のようなものをつくろうと思いついた時、よりユニークで、具象的ではない表現のできる素材を探して、行き着いたのがダンボールでした。神戸ビエンナーレ(2009)出品作品では、展示会場であるコンテナ内に、さんさんと注ぐ陽を背に全てが透過し、後光に溶けるような光景が現れました。身近な素材を用いることで、逆に仏像というかたちの向こうに人が求める精神性が、象徴的に浮かび上がるようにも感じられます。
若江漢字 −都市の消息−展 2010年5月1日~2010年5月27日 「都市の消息」と名づけられたシリーズは、アクリル絵具で描かれ、グラフィックデザインのような、ポップとも言える、カラフルで端正な画面の6枚です。イスラエルとヒロシマ、ロンドンと北京、ローマとニューヨークの2点1セットで展示されます。聖櫃が浮かぶエルサレムの丘、キリコの絵のような原爆ドームとキノコ雲、若江漢字の作品にこれまでもよく出てきた黒点の浮かぶローマの町並み、いろいろなものが空から降ってくる摩天楼。すべて濃い灰色を背景に象徴的に浮かぶそれぞれのかたちは、若江漢字による世界情勢の謎解きのようです。加えて風雷雷神に襲われる崩壊しかかった米国のキャピタルヒル、ビラや書類、証券のようにも見える白い紙状のものが天空に舞うキャピタルヒル、また「楽園追放」と名づけられた、キリスト教のアダムとイブが楽園を追放される場面の作品も展示されます。これは、若江漢字が一貫してテーマとしてきた「近代とは何か」に対する、「楽園追放」から始まり「都市文明」で終結するストーリーを表します。
黒宮菜菜 −流彩の幻景−展 2010年4月1日~2010年4月27日 ギリシャ神殿の柱のようなかたちが並んでいます。全体にカラフルな淡い色調で、 荘厳な雰囲気の中に、華やかで優しさの漂う油彩による平面作品です。柱のかたちは、滑らかなアクリル板に油絵具を直接流すことによって表現されてい ます。自然のストロークのダイナミズムがあり、霧の中に建物が沈んでいくような 幻想的な光景が浮かび上がります。 モチーフは自然に流れた絵具のかたちから連想されるものたちです。 今展では新作を含む6点が展示されます。
森末由美子 −ある日静かに− 2010年3月1日~2010年3月29日 削られて円盤のようになった本、支点から外されて裳裾のように翻る扇、ブラシ部分が髪の毛のように伸びて繋がった2本の歯ブラシ。 森末由美子は身近にある日用品を変容させて不可思議な光景をつくり出します。見る者は驚き呆然とし、やがて「くすっ」と笑ってしまう、ユーモアとエスプリを感じさせる作品です。 おなじみの赤いキャップの食卓塩。瓶に印字された商品名が、瓶の中の塩にも同位置、同サイズ、同色で読み取れます。ロングセラーの商品が名前を呼ばれ続けた挙句、染み付いて自然に浮かび上がってきたかのような不思議な力があります。軍手の指先は滑り止めの 突起部分が1cm以上も伸び、まるで植物が繁茂しているようです。中でも本をモチーフにした作品では、文学全集も百科事典全巻も激しく磨り減り、風に流される砂丘のように倒壊しています。取り上げられ、捲られ、見つめられた、行為と時間が具現化されたようなかたちに眩惑され、境界が揺らぐような感覚を憶えます。 素材となる日用品は様々ですが、中でも本をモチーフにした作品が数多く目立ちます。いずれも削られて摩滅し、意味を消失した文字の残骸が等高線のように現われています。見えなくなった言葉が、聞こえない音を奏でているようなダイナミズムを感じさせる作品です。 今展ではこうした作品約15点を展示予定です。誰もが使い慣れた品物に起こった、皆の行為と想いのかたち。愉快でちょっぴり怖い作品たちをご覧下さい。
佐東 恵 -虹彩の断層-展 2010年2月1日~2010年2月24日 グリーン、ピンク、ブルー、オレンジと明るく軽やかな色が流れるようなかたちとなって、画面に満ちています。レリーフ状に重なる色の帯は細かな網目を重ねたようにも、弾かれた油膜のようにも見え、複雑な色模様をつくり出しています。 佐東恵の作品は、パネルに8層ほど塗り重ねた油絵具の層を彫刻刀やカッターナイフで削りとることで、地図やマーブル模様を思わせる抽象的なかたちを表出させた平面です。 削られた一線一片は鋭利さを残し、一見するとデジタル処理されたかたちを思わせますが、そのイメージは木の幹を覆うギザギザとした木肌や、植物細胞の顕微鏡写真からとられています。また、重ねられたひとつひとつの色は自然の風景のなかに積層した大きな時間の流れや記憶に通じています。 大きいものでは一辺180cmを超えるパネルのほか、箱のように奥行きのある立体の側面にまで同じ手法を用いた作品もあります。正面から見える「絵画」が横へ、領域をのびやかに拡大していくさまは、木が自然と伸びていくのと同様に、連なって先へと進む時間の深みをも見るものに感じさせます。 そのイメージの内側には、秋田に生まれ、豊かな自然の営みを日常としながら今も東北で制作を続ける佐東の体験と独特の豊かな色彩感覚があります。 2009年に大学院を修了した若手作家の東京での初個展となります。どうぞ会場で一足先に春のあたたかさをご覧ください。
松山 隼 -今日のお祈り-展 2010年1月6日~2010年1月29日 ざっくりとした麻やパッチワークをした白い綿布の上に、大きな白いシャツを着て両手を身体の前で合わせた人物がひとり、油彩で描かれています。支持体の灰茶や白色の布の持つ普段着のような素朴な味わい、荒いタッチの絵具の盛り上がり、顔立ちも曖昧に描かれた誰とも知れない姿。ささやかだけど、温かで清潔で静謐な雰囲気の漂う作品です。 松山隼は2009年大学院を修了した若手作家です。立体によるインスタレーションなど様々な手法で制作をしていますが、今展では修了制作でも描かれた『今日のお祈り』というテーマの油彩画約10点を中心に展示致します。 松山のモチーフは、「自分にとって絵画とはどうあるべきなのかと考えた結果、祈りたくなるような崇高な気持ちを受け止めてくれるような存在であってほしい」という作家自身の想いから始まります。 「宗教をもっているひとであれば、宗教画に近いかもしれません。素朴でシンプルに描かれていながら、心の重要な一部となるような役割を与えたい。」そう語る画面には、制作に対するひたむきさ、真摯で誠実で敬虔な気持ちが満ちあふれています。不安な時代に、私達は日々祈るような気持ちで過ごすことが多いのではないでしょうか。宗教など具体的なものを持たなくとも、誰もが今日という1日を背筋を伸ばして素直な気持ちで過ごせそうになる『今日のお祈り』です。
松岡圭介 -蠢くひとがた-展 2009年12月1日~2009年12月24日
高橋治希 展 -磁器の蔓草- 2009年11月2日~2009年11月26日
河野 愛 展 -うたかたの家- 2009年10月1日~2009年10月24日
阿部大介 展 -モノ・コトの貌- 2009年8月26日~2009年9月26日
山下耕平 展 -ケルン・現在位置- 2009年7月16日~2009年8月22日
東島毅 展 -絵画 光をまげる- 2009年6月1日~2009年7月11日
西澤諭志 展 −写真/絶景 そこにあるもの− 2009年5月1日~2009年5月27日
日野田崇 展 -アレゴリーの暴発- 2009年4月1日~2009年4月25日
湯浅克俊 展 -版・モノクロームの深度- 2009年3月2日~2009年3月26日
カン・イング 展 KANG INGOO -バラスとワイヤーの天地- 2009年2月2日~2009年2月25日
水野勝規 展  グレースケール・ランドスケープ 2009年1月7日~2009年1月28日
山本彩 展 -憧憬・ドローイング- 2008年12月1日~2008年12月25日
母袋俊也 展 - 窓-像 KY OB AS HI- 2008年11月4日~2008年11月26日
辻けい 展 -あか から あか へ 2008 Red like the spring water - 2008年10月1日~2008年10月29日
田淵裕一 展 2008年9月1日~2008年9月26日
10daysセレクション-予兆のかたち 10- 山本努 展 2008年8月20日~2008年8月30日
10daysセレクション-予兆のかたち 10-松田直樹 展 2008年8月1日~2008年8月12日
下西 進 展 - I am, I am - 2008年7月1日~2008年7月29日
柴田鑑三展 2008年6月2日~2008年6月26日
石川直樹 展 -VERNACULAR 世界の片隅から- 2008年5月1日~2008年5月28日
北城貴子 展 -holy green- 2008年4月1日~2008年4月26日
大西伸明 展 -無明の輪郭- 2008年3月3日~2008年3月29日
杉山礼香 展 - 見えない本 - 2008年2月1日~2008年2月28日
中岡真珠美 展 2008年1月8日~2008年1月29日
福井直子 展 -絵のある部屋- 2007年12月3日~2007年12月26日
田中みぎわ 展 2007年11月1日~2007年11月28日
福本双紅 展 2007年10月1日~2007年10月29日
酒百宏一 展 -銀座の賜物- 2007年9月3日~2007年9月26日
INAXギャラリー特別企画展10daysセレクション-予兆のかたち9-多和田有希展 2007年8月20日~2007年8月30日
INAXギャラリー特別企画展10daysセレクション-予兆のかたち9-七野大一展 2007年8月1日~2007年8月10日
アニアス・ワイルダー展 2007年7月2日~2007年7月28日
西 雅秋+再生民家のアーティストたち展 2006年12月4日~2007年1月20日
島田忠幸 展 -彫刻の犬 変幻の犬- 2006年11月1日~2006年11月25日
福嶋敬恭-MIND GARDEN- 2006年9月1日~2006年9月27日