Exhibition Footprint:LIXILガレリアセラミカ

〒104-0031 東京都中央区京橋3-6-18 INAX銀座ショールーム2F [地図]
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イメージ 展示名 開催期間 概要
戸田浩二展 -聖水- 2017年4月27日~2017年6月27日 戸田浩二氏は笠間の陶芸家伊藤東彦氏に師事し、2002年より薪窯を築いて制作をしています。その作品は焼き締め技法による装飾を排した端正な花器や水瓶などで、いずれも金属を思わせる重厚な肌合いと仏具を思わせる凛としたかたちが荘厳な雰囲気をもつ作品です。戸田氏は、須恵器や中国の青銅器に魅かれてその作品のモチーフとしています。 2013年からはニューヨークでも定期的に作品展を開催するなど人気の高さが伺われます。本展では、仏教の聖水を入れる、水瓶や水盤、花器など祈りのこころを象徴とした清涼感に包まれた作品10点を展示します。 見どころ 凛として厳かで平らかな花器や水瓶 戸田浩二氏は筑波大学体育専門学群を卒業後、実業団のサッカー選手から陶芸の道に入りました。陶芸は自然の中にあって一人でできることが理由のひとつだったと言います。その後製陶所を経て、笠間の陶芸家 伊藤東彦氏に学び、2002年に薪窯を築きました。 戸田氏の作品は焼き締め技法でごく軽く薄く成形され、鋭角的で装飾のない端正なかたちが、仏具や祭具を連想させます。戸田氏は、師から良いものをたくさん見るように教えられて始めた長い美術館巡りの中で、中国の青銅器など、千年以上も昔に神事や祭事の捧げものとして作られた作品に惹かれることに気づきました。本展で展示される作品には、神々への捧げもののような神聖な精神の宿る作品を制作したいとの願いが込められています。 最近では、高度な成形技術のいる球体を制作するなど新たな表現も見られ、さらなる高みを目指し技術に磨きをかけています。 本展のサブタイトル「聖水」は、仏教において高僧が特別な修法で浄化した水のことで、霊性を帯びた水を意味します。本展では、その聖水を入れる瓶、盤、水滴のかたちのような花器「Sphere」など、祈りの心を象徴する10点を展示します。
下沢敏也展- Re-birth 風化から再生へ - 2017年3月16日~2017年4月24日 下沢敏也氏は北海道の陶芸家の家に生まれ、北海道の原土を使って同地にて制作を行っています。2011年には北海道文化奨励賞を受賞、主な作品は土独特の質感が特徴的な造形作品です。本展では、再生する生命をテーマにした「Re-birth」シリーズから、高さ140㎝の「Re-birth 起源」と平面作品「Re-birth 痕跡」など5点をご覧いただけます。 見どころ 北海道の原土を生かした生命力あふれる作品 下沢敏也氏は、北海道札幌市にて陶芸家の故父・下澤土泡氏より陶芸を学びました。その後滋賀県信楽町で研修を行い、北海道に戻り38年間同地で作陶を続けています。しかしながらその活動は北海道に留まらず、東京、関西、韓国、中国、ニューヨークと幅広い地域で発表をしています。また建物に作品を設置するコミッションワークも行っており、2011年には北海道文化奨励賞を受賞しました。 下沢氏の制作テーマは生命の再生を意味する「Re-birth」で、作品のタイトルにもなっています。北海道の原土の鉄分の多い赤土を精製せずに不純物を含んだまま使用し、大きなひび割れや炎の痕跡も荒々しい、土の質感そのものが生かされたダイナミックな作品です。そのかたちは柱形が主で、最近ではさらに量感が増し、再生の始まりである風化の表情に自然の息吹が強く感じられる迫力のある作品となりました。本展では、高さ140cmの作品や、生の土と焼成した薄い陶板による平面作品など、新作を含んだ5点を展示します。
市野雅彦展 -土のおもむくまま- 2016年11月4日~2016年12月26日 LIXILギャラリーでは2016年11月4日(金)~12月26日(月)の期間「市野雅彦-土のおもむくまま」を開催します。市野雅彦氏は、古窯丹波焼の茶陶の家に生まれ育ち、最年少で日本陶芸展最優秀作品賞を受賞、丹波焼の伝統的な技術と風土の精神を受け継ぎながら、独自の現代的な造形作品を制作しています。 今展では陶歴35年の多様なスタイルの中から、土の表情や質感をテーマに自然の生命力を感じさせるような造形作品10点を展示致します。丹波の日々の暮らしの中から生まれ出てくる、市野氏の心象を映した大らかで温かみがあり、どこかユーモラスな作品をどうぞお楽しみ下さい。
竹中 浩展 -白磁と色絵- 2016年7月1日~2016年9月8日 竹中浩氏は京都府無形文化財に認定された現代日本の白磁を代表する作家です。 李朝白磁に憧れて創作を始め、古陶磁への造詣と確かな陶技によって創作される作品は、端正で緊張感があり、格調ある造形美が高い評価を得ています。 また染付、銹(さび)絵(え)、色絵、信楽や備前の茶陶などその創作域は幅広く、硯や小さな水滴などの文房具シリーズは広く人気を博しています。 今展では、こうした竹中氏の近年の代表作品の中から「白磁面取大壺」や文房具など約10点を展示します。竹中氏の様々な魅力が凝縮した展示です。
滝口和男展-無題から- 2016年5月10日~2016年6月28日 滝口和男氏は、1980年代より張りのある曲線フォルムをもつ抽象作品「無題」を代表作として数々の賞を受賞してきました。そして2000年頃からは「とうげいずかん」や「ものじてん」など言葉をモチーフとした具象物の小品を制作しています。「無題」と「言葉」は対極にあるようでいて、2つは作家の根幹で繋がっています。そして、この春、滝口氏は新しい作品を制作しました。 本展では、2種類の土を練り合わせたマーブル模様の抽象造形作品「無題」(2016)を発表します。新作を含んだ約6点を展示する予定です。
見附正康・西田健二の+α展 2016年3月10日~2016年5月5日 見附正康氏と西田健二氏は、九谷焼の技法のひとつ「赤絵細描」を現代に生かした作品でとても人気のある作家です。 両氏は、分業による協働でひとつの作品を制作していますが、本展はそれぞれが制作した作品を展示することで、ひとつの作品に結晶している複眼の思想をひも解こうという趣向です。 本展では、見附氏の「赤絵細描」大皿、香合、蓋物、西田氏の青白磁の香合や水注など、そして両氏による協働作品を含めて約15点を展示しています。
加藤清之展 2015年10月31日~2015年12月24日
谷本 景展 - 古代から - 2015年8月27日~2015年10月27日 谷本 景氏は三重県伊賀市に生まれ、陶芸を学んだ後に20代でヨーロッパへ渡りパリで銅版画を学びました。1977年に帰国してから現在に至るまで、伝統的な伊賀焼の技術を継承しながら、独自の絵画的要素を取り入れた「現代の伊賀」を創作しています。本展では、2013年より制作されている造形作品「古代から」シリーズより、新作を含む10点を展示します。
伊藤慶二展 <つら>シリーズ 2015年1月16日~2015年2月21日 伊藤慶二は岐阜県土岐市に生まれ現在もその地で活動を続けています。その作品は幅広く、和洋食器、茶道具、造形作品など多岐に渡ります。なかでも造形作品の一群は彼の精神性を色濃く表し、1972年から現在まで続く《HIROSHIMA》シリーズや《沈黙》《尺度》《面(めん)》シリーズなどはその代表作です。本展では造形作品で2008年より制作されている《つら》シリーズの10点を展示します。
和田 的 陶展 2014年11月28日~2015年1月13日 和田 的は現在36歳の若さですが、すでに日本陶芸展や日本伝統工芸展、パラミタ陶芸大賞展などで数々の賞を受賞している実力、人気とも注目の若手陶芸家です。千葉県佐倉市に窯をかまえ、彫刻刀で彫り出す手法で独自の白磁の作品を生み出しています。シャープで端正な作品の数々は観る者を魅了します。本展では土の特性を生かした新たな表現に挑戦したオブジェ作品「岩清水」などを含む新作10点と旧作2点を展示します。 見どころ ①新たな表現に挑戦したオブジェ作品「岩清水」など12点を展示 本展では、自然界をテーマにした作品「満月」「ENERGY」、都会のビルをイメージしたシャープなフォルムが魅力的な作品「東京」、ミニマムな造形の美しさが光る香合の作品、そしてこれまでリスクに感じていた乾燥による亀裂や焼成による色や形の変化といった土の特性を生かし、新たな表現に挑戦したオブジェ作品「岩清水」など新作10点と旧作2点を展示します。 ②丹念な彫り出しから生まれる白磁の作品 和田的の白磁の作品は、天草陶石*を主原料にした磁土をろくろで挽き、乾燥後、彫刻刀で形を彫り出し、焼成することで生まれます。繊細で集中力が必要な彫り出し作業は時間がかかり、1年の大部分をこの作業に費やします。「仕上げにはヤスリを使うこともあるが、手の温もりを残すためになるべく彫刻刀で彫るようにしている」と和田は言います。機械的になりがちな直線は彫刻刀で彫り出すことによってやわらかさを帯び、観る者の心に訴えかけます。 ③「光と影」「明と暗」「生と死」を意味する“コントラスト”をテーマにした作品たち 和田は“コントラスト”をテーマに多くの作品を制作しています。和田は、コントラストには「光と影」、人の心の「明と暗」、「生と死」の意味があり、それらは常に表裏一体でどこかで交わっていると考えます。作品「馬」と「A-chair」(本資料1ページ目に掲載)からもそうした和田の考えを伺うことができます。「A-chair」は8年前に自らがデザインしたものです。2種類の木材を使用し、異なるものが交わっている様を表しています。また、「A-chair」に乗っている香合「馬」は、ミニマムに作られることで、生死のコントラストが観る者の印象によって異なるよう、想像の余地が与えられています。
山田 晶 展 -猩々緋- 2014年7月15日~2014年8月21日 山田晶は滋賀県大津市の琵琶湖のほとりに工房を構え、個展を中心に作品を発表しています。 本展では、幾つもの工程を経てつくり出される漆のような鮮やかな朱色が美しい代表作「猩々緋(しょうじょうひ)」シリーズから約6点を展示します。 *猩々緋 「猩々緋」は日本古来の伝統色のひとつで、赤みの強い赤紫色のこと。猩々とは、中国の伝説上の生き物で猿に似ており、酒好きで、顔だけでなく体毛も赤く、その血はとても赤いとされる。猩々は日本では能や歌舞伎、日本舞踊でも演じられ、猩々緋は猩々の鮮明な赤い色に由来する。
岸 映子 展 -心象風景- 2014年6月10日~2014年7月11日 本展は近年海外を中心に活動している岸映子の5年ぶりの日本での個展となります。自身が考案した「彩石象嵌」技法を用いた代表作「心象風景」シリーズの新作4点などを展示します。
坂本素行 展 -造り込んだもの- 2014年4月24日~2014年6月7日 坂本素行の作品は、象嵌技法を用いたコーヒーカップを中心としたテーブルウェアです。細かい線から広い面まで様々な色土を象嵌することによりつくられ、高度な技術の精緻で繊細な作品は、高い評判を得ています。本展ではコーヒーカップの他、ポットやクリーマ、小筥など約20点を展示します。
金 貴妍 展 -陶 wish- 2014年3月6日~2014年4月13日 金貴妍の作品は楕円形の円柱を数十個重ねて、塔のように積み上げた高さ60cmほどの立体作品です。白、青、銀で彩色され、水玉やストライプ模様がつけられた作品は、まるで重ねられたお茶碗の塔のようにも見えてユーモラスでポップな印象です。爽やかでシンプルな作品でありながら、重力とゆらぎがつくり出す力強さも感じられる作品です。本展では立体作品3点が展示されます。また、本展は金貴妍の東京での個展初開催となります。 見どころ ① 曲線のゆらぎ 金貴妍の作品は、楕円形の円柱を積み重ねてつくられた立体作品です。高さ60cmほどの大きさで、大小様々な大きさの円柱が十数個も積み重ねられて塔をなしています。 ゆらゆら、ふらふらしそうなかたちが絶妙なバランスで耐えて、1本の塔をなしているもの、大きなものから小さなものへと順に積み上がりながらも左右に張り出して不安定なもの、最初から複数個の土台で積み上がり上方で崩れそうになっているものなど、かたちの歪みと重力がつくる曲線のゆらぎが、ふんわりとした安定感を感じさせて見る者に心地よい印象を与えます。 また、作品に使われている青色の濃淡や水玉、縞模様は陶磁器の食器を連想させて、まるでお茶碗が大量に重なっているようにユーモラスです。 ② 韓国と日本で陶芸を学ぶ 金貴妍は現在、京都精華大学の博士課程にて陶芸を学んでいます。韓国の美術大学大学院で陶芸を専攻し、卒業後、日本のうつわや陶芸作品に惹かれて来日、2013年からは京都市産業技術研究所で釉薬の勉強もしています。 金貴妍は日本のやきものの特徴を、シンプルなかたちに表現された釉薬の変化やラインの美しさだと感じています。金貴妍の作品もまた、シンプルでありながら力強さを感じさせるかたちと、爽やかでポップな色彩で、瑞々しさに溢れています。本展では立体作品3点を展示する予定です。
氏家昂大 展 -凍陶TOUTOU - 2014年2月6日~2014年3月3日 氏家昂大の作品は高さ40cm、直径40cmほどの壺です。胴が丸く張り出し、全体に少しゆがんだ親しみのあるかたちをしています。特徴は若い作り手らしい大胆な釉薬の色彩です。白地に赤い貫入が入ったもの、金や銀彩を施されたものなど、土の重量感に爽やかな甘さを添えています。本展では新作を含んだ壺5点のほか、茶道の道具にも挑戦して全6点が展示されます。本展は氏家 昂大の個展初開催となります。 見どころ ① 若い人が陶芸に挑戦するということ 氏家昂大は現在、東北芸術工科大学大学院修士課程にて陶芸を学んでいます。陶芸の歴史や、先輩たちの最新の科学技法による陶芸の新しい可能性を感じさせる作品に触れて、試行錯誤を繰り返しています。 本展では新作を含めた壺の作品5点のほか、茶道の道具にも挑戦して6点を展示する予定です。清々しくもエネルギッシュな作品です。 ② 李朝の丸壺に憧れて 氏家昂大の作品は丸壺です。高さ、直径とも40cmほどの大きさで、胴が丸く張り出したシンプルなかたちをしています。李朝の丸壺に憧れて、つくり方も大きなふたつのお椀型を口どうしで接続して成形する方法ですが、重力や焼成によって自然に生じた歪みが、どこかのんびりとした大らかな印象の作品です。 ③ 大胆な釉薬づかい 氏家昂大の作品は、大胆な釉薬の使い方が印象的です。 金彩銀彩の作品や、朱漆によって白地がピンク色に染まった貫入の作品など、陶器の表情に音楽やファッションなど若者らしい表現方法を探っています。 タイトルの「凍陶-TOUTOU-」は凍る陶器のイメージで、厳しい冬の山形で春の雪溶けを待つ想いが込められています。雪が積もった時の意外な暖かさを、貫入に染み込ませた漆で表現しています。
堀口彩花 展 -陶 HOLE- 2014年1月9日~2014年2月3日 堀口彩花の作品は陶芸の技術を使い、穴をモチーフに制作した立体作品です。作品は高さ120cm、幅240cm、厚さ40cmの大きさで、多数の穴が複雑に入り組み白い多孔質の岩壁のような迫力があります。テーマである「見る」という行為を幼い頃親しんだ手めがねの穴になぞらえて陶土をすべて手彫りして制作しています。本展では「Consious」(2013)と小品5点の6点が展示されます。本展は堀口彩花の個展初開催となります。
大久保陽平 展 -陶 SOUJI- 2013年12月5日~2013年12月24日 大久保陽平の作品は、日用品から得たイメージを陶芸の技術を使って形にした立体作品です。本展では、電気掃除機、モップ、粘着カーペットクリーナーなど年末大掃除の世界がユーモラスに、かつ端正で清清しく白磁土でつくられます。大久保は次世代の陶芸文化の担い手として、今後大きな飛躍が望まれる陶芸作家のひとりとして「MINO CERAMICS NOW 2012」に選抜されました。本展は東京での初個展開催となり、新作6点を含む全8点を展示します。
山元規子 展 -陶 卵殻- 2013年11月7日~2013年12月2日
羽場文彦 展 -陶 永遠ですら短く感じられるとき- 2013年10月5日~2013年11月3日 羽場文彦の作品はイスラム遺跡やタイルをモチーフに、陶芸の技術を使って制作された立体作品です。遺物のような箱型や破片形に、色彩豊かなタイルが貼られ、端正で重厚な雰囲気があります。しかし、風化や衝撃で破片のように崩れたかたちをした作品は、時の流れを見る者に感じさせ、すべてのものはやがて移り変わっていく様を体現しています。今展では5点の新作を展示します。
薄井 歩 展 -陶 パライソ- 2013年9月2日~2013年10月1日 薄井歩の作品は自然をモチーフに陶芸の技術を使って制作された立体作品です。自然界にある色やかたちをヒントに薄井自身がデザインしたモチーフで土を細密に彫り上げることによってつくられています。今展では18点の作品を展示します。
山根真奈 展 -陶 ゆるやかにつたえるもの- 2013年4月5日~2013年4月13日 山根真奈の作品は自然をモチーフに陶芸の技術を使って制作された立体作品です。生物が静かに蠢くイメージに山根自身の心象風景を重ねています。今展では新作20点に近作50点を加えた計70点の作品が、壁を這い、床を動きまわるかのような、生命力を感じさせるインスタレーションを展示します。
塚本春日美 展 -陶幻ノ庭ニ遊ブ- 2013年3月6日~2013年4月2日 塚本春日美の作品は古代の祭器や青銅器に描かれた幻想の動物をモチーフにした陶磁器による立体作品です。卒業制作である「衝動」(2012)は中国神話の伝説上の動物“麒麟”をテーマとして、自身の心象風景を重ねてつくられています。今展では新作2点に近作3点を加えた5点を展示します。
渡辺朋子 展 -陶 音の聞こえる風景- 2013年2月6日~2013年3月2日
神谷麻穂展-陶いろはにほふ- 2013年1月9日~2013年2月2日 神谷麻穂の作品は春霞の野山や自然の風景をモチーフに幾種類もの土や釉薬を使ってつくられた長さ10m(サイズ可変)のやきもののインスタレーションです。「みち」をテーマにした雅やかな色彩の近作1点で新春を寿ぎます。
後藤あこ展-アリスInstallationofTerracotta 2012年12月4日~2012年12月25日
大谷祐里枝展?白磁凍土? 2012年11月6日~2012年11月29日 山形県で生まれ育った大谷祐里枝の作品は雪のようにひんやりとした透明感のある白を基調としたうつわ型のオブジェです。小さなスポイトを使って描いていく、繊細な模様が器全体に広がります。本展覧会では、凍てつくような厳しい寒さによる自然現象をモチーフにした「凍土」(いてつち)シリーズの近作15点を発表します。
齋藤 まゆ 展 −白磁 色織絵のかたち− 2012年10月10日~2012年11月1日
渋谷 英一 展 −陶 モノクローム モノローグ− 2012年9月6日~2012年10月4日 山口県で萩焼を制作してきた渋谷英一が、2010年からつくり始めた独自の世界。うつわのかたちにモノクロームで表現した流水の曲線が、自然の情景をイメージさせるモダンな作品です。本展覧会では、開催のために作られた新作4点を発表します。
ガレリア セラミカの夏 器・小さなオブジェ・道具展 2012年8月4日~2012年9月1日 毎月LIXILギャラリー ガレリア セラミカは、空間全体を通して作家の発信するメッセージを感じる個展を開催していますが、真夏の8月だけがらりと趣向を変え、作家による「生活サイズ」の作品展を行います。 2012年は、前年9月から今年7月まで、ガレリア セラミカで個展を行った11名の作家に作品を制作していただき、会場で展示・販売いたします。 個展とはひと味違う作家の表現に、新しい発見も楽しみのひとつです。作家にとってもたくす思いは個展と同じながら、新たなチャレンジでもあります。オブジェと器でまったく雰囲気が異なる方、作品の大きさが変わっても放つスケール感は同じ方、いずれも新鮮な驚きと魅力があります。ご好評をいただきながら今年で16回目を迎え、多くの方々に、やきもの作品の個性や造形を気軽に楽しんでいただいています。 LIXILギャラリー ガレリア セラミカの特色である、素材を越えた自由奔放なやきもの表現の中から生まれた器、オブジェ、小さな道具たち。価格も1点1万円以下が主で、初めて作家作品を購入する方にも良い機会となっています。
毛塚 友梨 展 −陶 蒼い心− 2012年7月5日~2012年7月31日 毛塚友梨の作品は、蒼い釉薬が印象的な陶によるインスタレーションです。 「愛 壱ー伍」(2011)は、5つの容器に5つの蛇口から、それぞれに何かが注ぎ込まれる場面がつくられています。注ぐのは水道の蛇口、水洗金具の壊れたもの、湯沸し器などで、受け入れるのは大きなバケツ、歪んだ鍋、牛乳パック、紙袋、割れた茶碗です。日用品をモチーフに選び、簡単には注ぎ込めない状況から、注ぎ口と受け皿を一筋縄ではいかない人間関係に喩えた作品です。 端正な造形と、陶器に置き換えられ、鮮やかな青色の釉薬で包まれた情景は、詩的で心ひかれる世界をつくり上げています。今展では、水道の蛇口とコップ、バケツ、ビン、割れた壷など8点の容器を組み合わせた新作インスタレーションを発表します。蒼が満々と湛えられたモノたちは、観る者をどのような世界に誘ってくれるでしょうか。どうぞ会場でご覧ください。
小笠原 森 展 −陶 時の堆積− 2012年6月8日~2012年7月2日 森の開かれた空き地に、忽然と現われる遺跡のような土積みの円環、平原にぽつんと佇む蟻塚のようなレンガ壁の構築物。小笠原 森の作品は、ときに2mの高さに粘土を積み上げてつくられ、土の素朴で重厚な表情、やきものの硬質で端正な風情が、観る者に自然の壮大なイメージを連想させます。 屋外に展示されることも多く、青い空や緑の草の上に以前からそこにあったかのように調和して存在する風景は、伸びやかで親しく心地良く、小笠原の作品の特徴をよくあらわしています。 制作方法は、毎日帯状の土を積むことから始まります。作日積んだ上にトレースするように土を重ねて、ひとつの作品の制作時間は半年にも及びます。どんなかたちにするのか、ドローイングと土を積む作業を交互に繰り返しながら、やがて全体のかたちができたら、今度は大きさに限りある窯に入れて焼けるように、いくつもピースにも切断します。その数は多い時には数千個となり、小さなタイルのような破片を再構成して作品は完成します。 小笠原 森は多摩美術大学大学院で陶芸を学びました。子供が物の大きさを我が身に照らし合わせて計るように、小笠原も作品をイメージする時には等身大から考える癖があったと話します。 やきもので作品をつくるようになって10数年、毎年数多くの展覧会に参加してきました。そこには展覧会を媒介にして観る人、つくる人、その他の人と無限に繋がっていく人の円環が生じています。 今展では円環を縦に5点繋いだ有機的なかたちの迫力のある新作を発表します。
村上 愛 展 −シノニム〜遊戯する陶− 2012年5月8日~2012年6月4日 村上愛の作品は、自由にうねるようなかたちをした1mの大きさの陶のオブジェです。 手びねりで増殖するようにつくられる有機的なかたちの随所に、伸びやかなドローイングや、装飾、鳥の頭、人の足などの生き物がちりばめられ、ひとつの作品の中にさまざまな表情が見られます。ジオラマのような大きさ、土っぽい質感や釉薬の色使いに特徴があり、造形は大まかなイメージをもとに、上下左右を考えずに手に任せて生み出されます。つくり手が感じる、作品自体が意思を持って野放図に増えていくような感覚が、鑑賞者にも伝わってくる迫力のある作品です。 2009年の京都市立芸術大学大学院在学中には、東京国立近代美術館工芸館「装飾の力」展に出品しました。それをきっかけに、装飾とは何かを考え、プロセスや作業の行為、時間と共に増殖するイメージではないかと考えたとこから、モンスターという言葉が連想され次なる作品が生まれました。「ミセス『M』」、「モンスター」は南米の乱痴気騒ぎの賑々しさと、どこか素朴でプリミティブな味わいを持っています。ディテールや感覚的な発露が毎回異なることもあり、近作では色を押さえ、かたちに意識を置いた作品も制作し、エネルギッシュでパワフルな世界を更新し続けています。
都丸 篤子 展 −陶 やわらかい白のかたち− 2012年4月5日~2012年4月27日 都丸篤子の作品は、半磁器でできた白く柔らかなかたちのオブジェです。 半円のうつわ状の陶の内側に、ゆるやかなウエーブがいくつかの渦を巻き、繋がり伸縮して立体的な曲線をつくりあげています。もともとはカタツムリの殻の螺旋をイメージしたという有機的な曲線は、生クリームや開きかけたバラの花びら、くしゃりと丸めたハンカチのやわらかさも連想させます。1000度の低温で焼成しているため、かっちりとした白色ではなく、あたたかい肌色のニュアンスを残しているのも理由でしょうか。 最初は手のひらに乗る大きさの組み作品でしたが、最近では直径40センチを超える大きさにもなり、より内側の構造が複雑になってきました。それに伴い、かたちよりも、その周りや途中にできる空間、光と影といったものに意識的になり、建築や砂丘などのスペーシーな造形を連想させるようなスケール感も生じてきています。
佐々木 忍 展 −白磁十二支大名行列− 2012年3月6日~2012年4月2日 佐々木忍の作品は、数センチの小さな白い磁器百体でつくられた江戸の大名行列です。 幅1.8cmの台の上に立つ人物の身長は、およそ3cm。それでもしっかり着物を着て帯刀し、傘をかぶり、あるいは槍持ち、草履取り、騎馬などの設えを施されています。手びねりで、大きさからは想像もできないほど細かくかたちづくられた人物、しかし、その顔は人間だけではありません。ネズミから始まり、牛、虎、龍・・・と干支の動物たちが順番に行列をなし、中央の大名が乗る駕籠を固める馬回りは、馬の顔をしています。浮世絵の擬人化された動物たちに見られる江戸の粋がそのまま立体フィギュア化したかのような、見る人の笑いを誘うユーモアに、白磁釉が現代的なスタイリッシュさを与えて、独特の世界を構築します。
村田 彩 展 −陶 彩りの庭− 2012年2月7日~2012年3月1日 村田彩は京都造形大学短期大学で陶芸を始め、卒業後は働きながら制作し、コンペティション出品や個展を続けてきました。当初からの明るく華やかな持ち味は変わりませんが、枝を広げるように大きく大胆な作品から、次第にサイズが小さくなり、装飾とかたちが一体化して凝縮した美しさを表すようになってきました。海を連想させる青を中心とした色彩がさらに洗練されたコントラストに変わりつつあります。 今展では、台湾で発表した作品と、新しい色彩の組み合わせによるイソギンチャクやヤドカリをモチーフにした新作を含めて発表する予定です。どうぞ会場でご覧ください。
篠崎裕美子 展 −陶 I am hungry− 2012年1月10日~2012年2月3日 篠崎裕美子は大阪芸術大学で陶芸を始め、オブジェをつくる楽しさのなか葛藤や実験を繰り返しつつ新しい表現を生み出してきました。パティシエを目指したというほど好きなお菓子づくりの感覚や、好きな音楽、光、色、心の中の欲求などを取り込んで湧き出てくる表現は、若々しい力強さが溢れています。 今展では、新作を発表する予定です。2012年の初めを飾る注目の若手作家のエネルギー溢れる新作をぜひ会場でご覧ください。
今野朋子 展 −陶 夢想のいきものたち− 2011年12月6日~2011年12月26日
斎藤啓司 展 −陶 Junk&Accumulation− 2011年11月8日~2011年12月1日
谷田真美 展 −陶 小躍りズ− 2011年10月5日~2011年11月1日 壺、陶板、陶片、土塊がバラバラと横一列に並んでいます。その長さ7m。それぞれ赤土に青味を帯びた釉薬が掛かっていたり、緋色が現れていたり、掻きだし技法で素朴な模様が描かれていたり、陶の味わいが豊かです。そこに、染め付けの藍色で、何百人という僧侶や旅支度の町人が小さく延々と描かれています。笠を被り、或いは剃髪のまま、杖をつき、在る時は一人で、駆け足で、町場へ、荒地へ、山へ、壺の肩へ。 ユーモラスな絵付けと、風景に見立てられた陶器作品の組み合わせがユニークな、7mを駆け抜けるようなリズミカルな陶のインスタレーションです。
福岡さゆり 展 −時のかさなり 陶の断片− 2011年9月6日~2011年10月1日
ガレリア セラミカの夏 器・小さなオブジェ・道具展 2011年8月5日~2011年9月1日
甲田千晴 展 −土の記憶 刻生− 2011年7月5日~2011年8月1日
窪 愛美 展 −壁の鳥 群れる土− 2011年6月7日~2011年7月2日
大森健司展 2011年5月10日~2011年6月3日
黒川 徹 展 −銀黒陶 有機体の幾何学− 2011年4月6日~2011年4月28日 黒川徹の作品は黒く燻銀に輝く、幾何形体の陶のオブジェです。いずれの大きさも80cm幅ほどあり、惑星や結晶体をイメージさせるような美しいバランスをもった、不思議な存在感に満ちています。 六角形や円を小さなパーツとして繰り返し繋げることで、ひとつのかたちをつくり上げていきます。全て手びねりで、土を下から積み上げながらつくられるかたちは、幾何形体の明確なコンポジションの中に、ゆるやかなラインのエッジを連ね、巻貝がつくられるプロセスや、風に広がる砂紋のような、時間や自然の造形美を想像させます。輝きを内に秘めた黒色の静かな重さ、かたちのムーブメントがつくりだすダイナミズムには迫力があります。
松元 久子 展 −陶 Crocodile Body− 2011年3月4日~2011年4月2日 松元久子は美大で彫刻を専攻し、様々な素材と触れるなかで土の可塑性や焼成の魅力から、やきもので彫刻をつくるようになりました。そこには、伝統的な素材で、自分の生きている今の一瞬を表現する面白さも含まれていると話します。現在も大学院の彫刻科で制作を続け、展覧会ごとに新たな表現へチャレンジしています。 今展では人体のトルソに加え、足や耳などをモチーフにした新作を展示致します。強烈な印象を与える松元久子の新作展をぜひ会場でご覧ください。
田中 礼 展 −陶彩の宴− 2011年2月4日~2011年3月1日 田中礼の作品は、同心円状に重なった縄目がかたちを形成していく、土俗的な雰囲気の色彩の鮮やかな陶のオブジェです。 「邂逅」は高さ65cmで二つの塔が向き合ったかたち、「徒」と名づけられた作品では高さ52cmで四足の四角い構築物のようなかたち、「楽」シリーズは各々幅50cmほどの太鼓や琵琶など楽器のようなかたちを、象形文字から連想を得てつくっています。 何よりも特徴的なのはその色彩で、指で少しずつ摘みだした土の襞の内側に、ブルーやグリーンの釉薬で、滲むように彩られた層を連ね、寒色系を中心に、金で縁取られた襞が円をくりかえして波紋のように広がったり、パプリカの内側のように縦につらなったり、互いにぶつかりまた違うかたちをつくっています。うねるかたちに、さざめく色の波は柔らかく、まるで編み物で編まれたような密度です。七宝焼きやタイの寺院を思わせるきらびやかさと、古色のような深みのある重々しさがひとつになって、古代の宝物殿から発見された不思議な遺物の趣を漂わせています。
高柳むつみ 展 −くうきをうつす 磁器/やまびこのアロー− 2011年1月11日~2011年2月1日 高柳むつみの作品は、磁器に古典的な中国風の絵付けや金彩が施された、端正で華やか、凛としたたたずまいのオブジェです。一方で、「からだに飛び込む脳のクラウン」「ひかるひらめき」「転がるアンサー」「ゆうえんちの真実」「ぐるぐるの風景」・・・どれもユーモラスで宇宙的なタイトルが印象的です。オブジェとしての完成度の高さもさることながら、そこに込められたストーリーが作品全体に不思議な求心力を与えています。 プラチナ彩で鈴のついた電球は、マンガでひらめきを表す頭の横に飛び出す記号。うつわを重ねて回転するアンサー。金色の球がお皿に飛び込んで赤いしぶきをあげる「からだに飛び込む脳のクラウン」は、頭ばかりではなく全身で考えたいという思いを表し、ひらめいたアイデアが転がって大きくなり、からだ全部で表現するという思いにつながります。 「ゆうえんちの真実」では地元富山の立山曼荼羅から地獄絵図をモチーフにして、地獄の七層を下るテーマパークを九谷焼の壺を模して組み立てました。フォルムの違ういくつもの壷や皿がタワー状に積み重なり、壷の天辺から蜘蛛の糸に乗って血の池地獄に下り、鬼に蹴られ、象に踏まれ、鳥に攫われ、火に焼かれ、最後は出口へ。阿鼻叫喚、と見せかけて実は楽しんでいる風景が色鮮やかな絵付けで描かれています。
杉本ひとみ 展 -陶 楽園の実- 2010年12月3日~2010年12月25日 作家の杉本ひとみは大阪芸大大学院を修了した24歳。自然に憧れ、自然をモチーフにした作品を陶で制作しています。植物の描く曲線が人体の曲線にもあると考え、これまで花弁とおしりを組み合わせたお皿や、くだものと人体部分を組み合わせたかたちなどを制作してきました。 いちごと鼻、ぶどうと乳房、さくらんぼとおしり、りんごと耳、パイナップルと目など、抽象化された造形はそれぞれにドキッとするような迫力がありますが、杉本の夢の中に歩いて現れたという、バナナにおしりと足のあるかたちは、くだもののバナナと人肌の質感の重なりまで連想させます。そこから今展の作品へと展開されてきました。 杉本は直接手で触れて成形できる土素材が好きで、6年間陶芸の技術と格闘してきました。絵の具を塗ったような平坦な釉薬の使い方や、捲くれ上がったバナナの内側に転写された杉本の「笑顔模様」もポップで明るいイメージを強調しています。 師走の寒さが感じられる中、そこだけ南国ムードのガレリアセラミカで、明るく楽しい杉本の作品をご覧下さい。今展が杉本の東京での初めての発表となります。
桑名紗衣子展 2010年11月8日~2010年11月27日
三木陽子展 2010年10月8日~2010年11月4日
國方善博展 2010年9月7日~2010年10月5日
器・小さなオブジェ・道具展 2010年8月6日~2010年9月2日
北村信樹展 2010年7月9日~2010年8月3日 陶による遺跡や石積を思わせる大きなインスタレーションです。サイズはいずれも2~5mほどあり、風化した岩石や建築物を再現したような迫力があります。積み上げられ、重ねられ、時には落下して破損し、その破片は側に転がったまま、あるいは欠落したかたちで再構成されます。今回が東京での初個展となります。存在の痕跡、記憶、滅びの美しさをたたえた作品をぜひご覧下さい。
金理有展 -ceramics as new exoticism- 2010年6月4日~2010年7月6日 金理有の作品は、カッと大きく見開いた「一つ目」が印象的な、黒いメタリックの壷形の陶のオブジェです。大きさは高さ30~80cm。黒色や燻銀色の中に、油膜を張ったような七彩がきらめく滑らかな土肌は、一見して金属を連想させます。表面を端正な幾何学模様の溝で埋め尽くされた作品では、未知の高い文明がもたらした宇宙船のような、ダイナミックなイメージを感じさせます。その独特の造形性と、素材の完成度の高さから、力強い存在感のある作品です。 金理有は大阪芸術大学大学院で陶芸を学んだ30才の作家ですが、すでに数多くのグループ展、個展などで高い評価を得ています。 その制作ソースには、同時代のヒップホップ、ブラックカルチャー、妖怪、SFアニメや映画の影響があります。また陶芸を始めてから、縄文土器や青銅器にも惹かれ、未来的なニュアンスと古代的なニュアンスがミックスされたものを考えて制作をしています。強烈な「一つ目」は、陶芸では土の「肌」や壷の「口」、「肩」と、擬人化した名称を使うことから連想した具象的なモチーフに、独自のイメージを加えたものから生まれました。 最近では壷形だけでなく、150cmほどの丸みを帯びたテント形の作品や舟形などの作品も制作され、次々と具現化されていくその世界の豊かさ、広さ、楽しさを感じさせます。 今展ではインスタレーションを含んだ2点を展示致します。 金理有の新作をぜひご覧ください。
森 庄平 展 -白磁の船 海の旅人- 2010年5月7日~2010年6月1日 森庄平は、生まれ育った瀬戸内海をテーマに絵画の制作を続けてきました。人の生活、歴史文化、自然風土との営みを踏まえた風景をつくりたいと写生を続けるうちに、海と船と人の関わりに惹かれるようになりました。海峡を行き来する数百の船が、まるで群集の行き交う姿に見えてきたのです。絵では動きが出てこない。そんなとき、砥部焼に出会い、その温かい感触に魅せられました。違いがあって群像になるから意味がある。だから一つ一つを個性的に、人間をつくるように船をつくっていると話します。いろんな感覚でいろんな思いを投影して見てほしい、白はそのための色です。会場全体を時空を超えた空間に見立て、約500隻の船がいっぱいに埋め尽くします。自分自身に似たひとつの船を、探してみてはいかがでしょうか。ぜひ会場でご覧ください。
伊東靖和展 2010年4月6日~2010年4月27日
宋 知宣 展 -透ける陶 土紐の空間- 2010年3月5日~2010年4月1日 紐状の陶でぐるぐると包まれた、くしゃりとゆがんだフォルムをもつグレーのオブジェ。紐と紐のすきまからは、中が空っぽに透けて見えて、秋の朽ちはじめた落ち葉で包んだ不思議な動物の巣のようにも思えてきます。 竹でつくったかごや、カルシウムがなくなって透いてきた骨なども連想させる作品「Untitled」は、そのとおり、名前がないことで観るものの自由な想像力にゆだねられています。 制作方法は、ビニールのビーチボールに紐を巻きつけ、泥しょうをつけて高温で焼成してつくります。焼け残ったかたちは、もともと丸かったものが土の重みで崩れた偶然によるものです。 韓国のソウルで生まれた宋知宣は、2005年に来日し、現在は京都市立芸術大学で制作を続けています。幼いころから美術の才能を認められていましたが、絵を描くよりも何かつくることをやりたいと強く思うようになり、陶芸を選びました。クリスチャンであることから生じた、土からはじまり土へかえるのだという特別な感情も創造の背景にあるといいます。 日本に来てからは、やきものの持つ、重くて硬いイメージを変えたいと、発泡スチロールや新聞紙、石炭、木、糸など日常にあるさまざまな素材を窯に入れて作品をつくってきました。もとの素材が消え去ったときに残った土は、軽やかに、思いがけない表情を見せています。 東京では初の個展となります。ぜひ会場でご覧ください。
新宮さやか展 2010年2月5日~2010年3月2日
桝本佳子展 パノラマ 陶の風景 2010年1月8日~2010年2月2日
福本 歩 展 -フクモ陶器 晩餐会- 2009年12月4日~2009年12月21日
出和絵理展 2009年11月6日~2009年12月1日
根本裕子展 2009年10月7日~2009年11月2日
北本裕二展 2009年9月4日~2009年10月3日
器・小さなオブジェ・道具展 2009年8月6日~2009年9月1日
梶木奈穂展 2009年7月7日~2009年8月1日
玉置 りさ 展 -陶 The Mother- 2009年6月5日~2009年7月2日
塙 裕子 展 −金色陶のオブジェ− 2009年5月9日~2009年6月2日
藤井実佳展 2009年4月7日~2009年5月2日
秋永邦洋展 2009年3月6日~2009年4月2日
野口美香 展  ―黒・絡み、くねる陶― 2009年2月6日~2009年3月3日
高岡太郎 展  −筒・集・積− 2009年1月9日~2009年2月3日
田上真也 展  -陶 青いふちの球形- 2008年12月5日~2008年12月25日
矢本章子展 2008年11月7日~2008年12月2日
関口貴仁展 2008年10月8日~2008年11月4日
小島修展 -陶塊のきらめき- 2008年9月5日~2008年10月4日
器・小さなオブジェ・道具展 2008年8月7日~2008年9月1日
玄尚哲展 2008年7月4日~2008年8月2日
児玉衣未展 2008年6月6日~2008年7月1日
安達知亨展 2008年5月8日~2008年6月3日
宮永春香 展 -白陶 やわらかく編む- 2008年4月4日~2008年5月1日
村上真以展 2008年3月7日~2008年4月1日
田中知美 展 -陶の襞 ゆらめくかたち - 2008年2月6日~2008年3月4日
服部真紀子 展 -土の表情 フリルの陶- 2008年1月10日~2008年2月2日
児玉みなみ展 2007年12月7日~2007年12月26日
山岸大祐展 2007年11月6日~2007年12月4日
花塚 愛 展 −天地祝祭の陶− 2007年10月5日~2007年11月1日
藤笠砂都子 展 2007年9月7日~2007年10月2日
器・小さなオブジェ・道具展 2007年8月7日~2007年9月4日
本郷里奈 展 -陶の転映- 2007年7月2日~2007年8月2日
南野 馨 展 2007年6月18日~2007年6月30日
長谷川泰子展 2007年1月6日~2007年1月20日
村田佳穂 展 -表象系陶類- 2006年12月7日~2006年12月25日
高田美智子 展 -陶織 やわらかなかたち- 2006年11月2日~2006年12月4日
岡林葵 展― 包まれる陶磁形 ― 2006年9月7日~2006年10月2日
長谷川泰子 展 2006年1月6日~2006年2月1日